【古物商 実務解説】アンティークの買い取り価格の相場・決め方

この記事は専門家が監修しています

古物商としてアンティークを取り扱うことにしたけど、買取価格ってどうやって決めるの・・・

古物商でアンティークをメインに扱うのであれば美術品商ということになりますが、そもそもこの美術品商自体、古物商で扱う品目の中では難易度が高いものとなっています

その理由は、鑑定眼の必要性です。

アンティークを扱う上でも専門知識や経験がなければ、その買取価格を決めることが難しいからです

アンティークを取り扱おうと決めたあなたなら、多少なりともアンティークへの知識や興味をお持ちだと思います。

難しい品目ではありますが、この記事で少しでもアンティークへの知識を深め、美術品商としての成功の第一歩を踏み出しましょう

アンティークの相場はある??

古物商のどの品目にもいえることですが、中古品を扱う場合にはその価格のつけどころに迷うところだと思います。

しかし、ほとんどの古物には相場があり、大抵はその相場に合わせて価格を設定しています

では、アンティークには相場はあるのでしょうか。

結論からいえば、アンティークには明確な相場はありません

アンティークの価値は作成者や作品だけでなく、その作品の保存状態、付属品の有無、世間の流行等、様々な要因から決められます。

また、アンティークは人の手作業によって作られているので、同じ商品であっても木目や色に少しずつ違いがあり、大量生産もされておらず、この世に同じものは一つとして存在しません

こういった性質上、相場というもの自体が存在しがたく、アンティークの査定には豊富な経験が不可欠なのです。

また、アンティーク商品を扱う上で最も大切なことは、お得意のお客様がいるかどうかです。
アンティーク商品には高額な商品も多く、一般の方はなかなか手が出せません。

また、個人に限らずショップなどのお得意様が顧客の中にいれば、なおさら経営は安定してくるでしょう

それでは、アンティークの中で特に人気なものを確認していきましょう。
人気なものになると一気に価格が上がって取引されます。

アンティーク品の中でもアンティーク家具は、とても人気があります。

アンティーク家具が人気な理由

日常生活を営む上で、家具というものは必要不可欠なものです

単なる道具としてだけでなく、インテリアを飾るものとしても注目を集めています

現代では、家具自体の有用性、実用性を意識して選ぶのが一般的だと思いますが、現代風ではないタイプの家具も存在します。

それがアンティーク家具です。

アンティーク家具は、1つ1つが異なったデザインであり、現代のものと比べて大量に生産されていないので、その唯一性に魅力があります。

また、デザインだけでなく100年以上前に作られた家具にもかかわらず、高い品質を維持しています。

いくらデザインがよくても、品質が悪く壊れてしまうような家具だと人気につながるはずがありません。

必ずしも実用的とは言えない家具もありますが、それ以外の魅力が人々の心を掴んでいるのです。

しかし、アンティーク家具を扱うには一つ注意が必要です。

それは、家具の特性上、その物自体が大きく重たいということです。

買取をするにも、物によっては一人では運ぶことができませんし、自宅を事務所とするなら置き場所や、場合によっては倉庫を借りることも必要になってきます。

それらの条件がクリアできそうであれば、ぜひアンティーク家具を一度取り扱ってみるのが良いでしょう

アンティーク家具の有名ブランド

アンティーク家具には有名ブランドというものが存在し、ものによっては非常に高価なものにります

ここで、いくつか有名なアンティーク家具のブランドについて見ていきましょう。

Lane Furniture(レインファニチャー)

創業1912年の老舗アンティーク家具ブランド。
アメリカでは高い人気があり、「リクライナーズ」、「シダーチェスト」などが有名です

創業から100年以上経った現在でも人気家具ブランドとして支持を集めています。

ALTHORP(オルソープ)

イギリスのダイアナ元皇太子妃の生家スペンサー伯爵家の邸宅であるオルソープハウスにて、500年間に渡り代々の当主が集めてきた家具・調度品を忠実に再現しているブランド

ジョージ・ワシントン家のチェストなど、数々の文化的価値の高いアイテムがコレクションに加えらえています。

MAITLAND-SMITH(メートランドスミス)

イギリスのロンドンで創設されたインテリア総合メーカー。
自由なデザイン性と確かな職人技が魅力の一つとなっています

英国貴族が好んだ様式美に現代感覚を取り入れた斬新なデザインは、世界中のデザイナーから注目を集めることになりました

The English Cabinetmaker(イングリッシュキャビネットメーカー)

300年の歴史をもつ英国家具デザインの伝統を受け継ぐメーカー。

美意識と感性が織り込まれた気品あふれるデザインが特徴的で、卓越した家具職人の技が光る家具は、時代を超えて人々を魅了しています

LLOYD’SANTIQUES(ロイズアンティークス)

主に英国アンティーク家具を中心に取り扱っているブランドです
そのほかにも北欧ビンテージ家具や、ミッドセンチュリー、インダストリアルなどの家具も取り揃えています。

Waring & Gillow(ワーリングギロー)

1897年にイギリスで設立された家具メーカーです。
アンティーク家具メーカーとして不動の人気を誇り、芸術性にも優れた家具が特徴的

しかし、1961年に倒産してしまったため、事実上、現在では存在しないメーカーとなっています

アンティーク家具の材質

アンティーク家具の価格は、その商品自体の状態はさることながら、材質によってかなり価格に影響します。

材質により木目に違いがあり、固さや光沢、希少価値が違うからです。

ここでは、どのような材質があるのかを見ていきましょう。

オーク材

ブナ科の樹木で樽などに使われるナラやカシワなどの落葉広葉樹、カシなどの常用樹を指します。

堅固で木目がはっきりとしていて美しく、虎斑(とらふ)と呼ばれる虎の斑紋を思わせる模様も有名です

アンティーク家具では重宝され、現在でも建材など広く使用されています。

マホガニー材

センダン科マホガニー属に属する3種の木本の総称であり、高級木材としてアンティーク家具にも重宝され使用されています

現在は数が少なく入手困難で希少価値が付加されています

年月を経て美しい光沢を得るようになります。

ウォールナット材

クルミ科クルミ属の広葉樹。

独特の木目でくすんだ色合いを帯びていて、アンティーク家具だけでなく、装飾用材、楽器、彫刻など広く用いられています。

世界的に鑑賞・希少価値の高い材質で、アンティーク家具でも最高級家具として扱われています

ローズウッド材

マメ科の広葉樹で、木材の切り口からかすかにバラのような香りがすることから付けられた名

ウォールナット材にならび、鑑賞・希少価値が高く最高級家具として扱われています

キングウッド材

マメ科の広葉樹で大きい材が取れないため希少で用途が限られた材質です。

フランスのルイ14世、15世の時代、イギリスのジョージア王朝時代に最高級家具として重宝されていたそうです

現在もアンティーク家具として残ってはいますが、最高級家具として希少価値の高い材質となっています。

需要があれば価値は決まる

主に人気なアンティーク家具を中心に、一般的に高価といわれるブランド、材質について見てきました。

アンティーク買取の価格決定は、結局は需要と供給の問題になってきます。

上述してきたように、人気があり希少価値が高まれば高まるほど、価格はどんどん上がっていきます。

しかし、やはりその判断がアンティークについての知識がなければできないので、その点アンティークを扱う美術品商は、だれでもできるものとは言えません。

常に一定以上の人気のあるジャンルなので、知識をもとに営業ができれば稼ぐこともできるので、アンティークに興味があって勉強する気があれば取り扱ってみたい品目にはなってくるでしょう

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