【古物商 実務解説】自動車・中古車の買い取り価格の相場・決め方

この記事は専門家が監修しています

自動車商で成功を目指すあなたへ

自動車商は古物13品目の中でも花形とも言える品目です。

取引金額も大きく、中古車ビジネスを軌道に載せれば莫大な利益を手にすることができます

そして、自動車商で成功したいくつもの企業は実際に株式上場を果たしているのです。

今回は、自動車商として成功したいあなたのために、一番重要となる、『自動車・中古車の買い取り価格の相場決め方』を伝授したいと思います

中古自動車の価格は3要素で決まる

中古車の価格は3つの要素で決まります。

① 新車当時の価格

新車の価格はメーカーにより希望小売価格として定価が決まっております。

当然販売価格はディーラーが決めるのですが、新車の場合には定価の50%OFFなどで販売されることはありえません。
よって、販売価格はある程度固定されているのです。
そのため、中古の自動車価格を決める上で初めに考える価べき価格は新車の定価がスタートとなるのです。

また当然ですが、新車の定価より中古車は安くなります。

つまり、新車で販売された車がどのように使われていたかで中古車価格が決まってきます。
新車価格が中古車のガイドラインとなるのです。

② 車の状態

年式や走行距離、修理歴、などは当然重要なポイントです。
基本的な査定であれば、イエローブックを使うことで、車種、グレード、走行距離、色、程度などの情報からすぐに算出することが可能です。

しかし、中古車の状態や、エンジン音などは実際に現物を見なければ判らない部分です。
イエローブックではわからない、まさに査定に差がつく部分となります。

中古車価格を決める参考書 イエローブックとシルバーブック

日本自動車査定協会が発行している、シルバーブックイエローブックは自動車商をする上では必須となる参考書のようなものです。

なぜかと言えば、シルバーブックには中古自動車の販売価格の目安が記載されており、イエローブックには中古自動車の卸価格(仕入れ価格目安)の目安が記載されているからです。(月1回発行)

そして多くの自動車商はこの本に掲載されている価格を売買の基準価格としているのです。

実際に大手の中古車販売店ではこれらの情報をデータ化してオンライン査定しているサイトもあります。

そこで、自動車商をはじめた当初、いくらで買取りをすればよいかわからない方においてもイエローブックを活用することで相場が見えてくるのです。

③ 需要と供給

人気車種は需要が多く、在庫も少ないです。

当然、良く売れる人気車種は価格が上がります。

逆に不人気の場合は安く売りだされます。

どんな商売でも共通ですが、在庫を抱えることはリスクです、需要がある物は高く売れ、逆に需要が少ないものは価格を安くして売るしかないのです。

中古車においては、人気車種であるかは当然のこと、走行距離(10万km超えかどうか)や車体の色などからも需要と供給は大きく変化していきます。

実はプロはみんな使っている!
日本自動車査定協会(JAAI)が発行しているイエローブック、シルバーブック

しつこいようですが、中古車屋を経営する方にとって、イエローブックシルバーブックは必須ともいえる書籍です。

なぜかといえば、
イエローブックは中古自動車を仕入れる際の参考書
シルバーブックは中古自動車を販売する際の参考書だからです。

そして日本自動車査定協会で毎月1回発行されます。

月に1回の発行なので多少情報は古いですが、ほとんどの業者は、この本を基準にした価格で買い取りや査定を行っているといっても過言ではないでしょう。

また、よくある一括見積査定サイトに関しては加盟の中古自動車屋がこれらの本を基準としていない場合にはサイト自体に掲載させない取り決めをしているぐらいです。

逆に言えば、中古自動車査定においてイエローブックに基づいて買い取りを行えば、相場からかけ離れることは少ないと言えるでしょう。

そして、はじめのイエローブックに基づいて仕入れを行い、シルバーブックを基に販売していれば、適正価格での販売に近づけるのです。

仕入れや販売に使える魔法の本イエローブックとシルバーブックを手にした皆様においては、実際に買い取ることができるかどうか、さらに買い取った中古車を販売する能力があるかどうかが問われそうですね。

買い取りで成功するために 中古車査定、買取り業者としての心得

中古車の査定、買取り実務を学ぶ前に、一番大切なことをお伝えします。

それは、買取る自動車と同じぐらいにお客様を大事にすることです。

古物商として活動する皆さまにおいては経験があるとは思いますが、買い取り事業者の中には、お客様そっちのけで中古車の査定しか興味をしめさない事業者がおります。

お客様が愛して乗った愛車においてはお客様にとって思い出やロマンがつまっていることは間違いないでしょう。
そんな愛車を手放すのは、まさに我が子を手放すようなものです。

また、中古車の買取りは、金銭的にも高額な取引ですし、買い取り後にも、名義変更などの書類のやり取りが多く発生します。

逆に言えば、買い取りの際にお客様を大切にし、信頼を勝ち取ることができれば、必ずリピーターとなっていただけるでしょう

そして、広告費用をかけなくても○○中古車さんは親切、丁寧!と口コミで広がっていくでしょう

それでは、心得を会得した後には、買い取り価格・相場の決め方実務編に入っていきます。

中古車を査定するときの6つのポイント

中古車を買い取りするには、イエローブックを片手に査定することで大きく査定額を大きく誤ることはないでしょう。

しかし、すべてが基準どおりにいくような簡単世界ではありません。

そして、基準ではわからない部分を査定するのがプロの査定士なのです。

それでは、プロの中古査定士が確認する、6つのポイントを確認していきます。

プロの査定士がみる6つのチェックポイント

  • 外装のチェック(傷、汚れ、ボディーカラー)
  • 内装(シートやマット)
  • 走行距離
  • エンジン周り ※車体番号チェックは一番重要
  • 定期点検整備記録
  • 取扱説明書があるかどうか

① 外装のチェック(傷、汚れ、ボディーカラー)

車ボディーにヘコミやキズがあるかどうか、さらにランプ類、アンテナなどの細部においても破損がないかを細かくチェックします。

よく査定に影響が出る例としては、カギを差し損ねた際にできる引っかき傷です。
プロの査定士であれば、真っ先にチェックするポイントとも言えます。
どんなに細かな傷も見逃さないようにしましょう。

また、ボディーカラーが人気色かどうかは、査定金額に大きな影響があるのです。

皆さんにおいても、買い取りした車は当然転売します、需要がある黒や白とすくない緑や黄色ではどちらが早く売れるかは一目瞭然です。

逆に言えば、板金塗装会社と組んで、キズも多く、不人気色の中古車を安く買い取り、人気色へ塗装をして販売する商売も面白いかもしれません。

② 内装(シートやフロアマット)

査定のプロとしては、内装チェックは力量が試されます。

例えばシートが汚れていたり敗れていたり、フロアマットがボロボロであったり。
当然交換が必要なレベルであれば査定額は大幅に下げざるを得ません。

また、所有者がタバコを吸っていたり、動物を頻繁に載せていたりした場合にも匂いがついてしまうことで購入者は嫌がります。

逆に言えば査定のプロはお客様とコミュニケーションをとりながら多くの情報をヒアリングしていく必要があるのです

③ 走行距離

1年間に車が走行する距離の平均は、普通車であればおよそ10,000km程度。
軽自動車であれば8,000km程度と言われております。

車検証から年式を見て、総走行距離を割ると年間の走行距離が割り出せます。
そして、年間走行距離が平均走行距離から乖離している場合は査定に加味すると考えましょう。

また一般的に中古車業界では走行距離0km~300km程度の車は新古車として扱われることが多く高値がつきます

一方で300kmを超えた車は走行距離に応じて徐々に価格が落ちていきます。
そして、走行距離が5万kmを超えると、価格が急激に落ちます。

理由は簡単です、消費者が5万kmを超えた車を買いたがらないからないからです

また、10万kmを超えた中古車の価格はより一層価下がります。

皆さんにおいても10万km超の中古車を購入する場合には激安車でなければ購入しないのではないでしょうか?

④エンジン周り

プロの査定士は、エンジンの音からその車の状態をある程度判断することが可能です。

また、オイルやプラグの状態、過去の修理歴の有無やオーバーホール歴など細かなチェックが必要な部分でもあります。

まさに知識と経験値が問われる部分です。

車体番号のチェックは超重要

中古車を査定する上で一番重要ともいえるのが、車体番号のチェックです。

車のエンジンルーム内に車体番号(10桁の英数字、記号)が記載されており、その番号を見れば車種やグレードなど車両に関する情報が判るようになってます。

そして、この番号のない中古車においては登録や車検を受けることができません。

つまり、どんなに状態の良い中古車を査定していても、車体番号が消されていたり、偽造された疑いがある場合には価値がなくなるのです。

中古車査定をする上では一番重要ともいえるでしょう。

車体番号のチェック方法

車体番号が記載されている位置は、車の骨格部分などです。

交通事故があった際にも影響が受けずらい場所に刻印をしているからだと言われております。
その為通常は、ボンネットを開けて、エンジンルーム奥のダッシュパネルと呼ばれる骨格部分に刻印されているケースが多いです。

また、車検証にも車体番号が記載れている欄があるので、確認してみると良いでしょう。

⑤ 定期点検整備記録

定期点検整備記録や取扱説明書があるかも確認しましょう。

定期点検整備記録

定期店兼整備記録を見るればその車の過去の整備状況が確認できます。

また定期点検整備記録には、所有者、ナンバー、車体番号、点検整備日時、検査時における総走行距離、検査責任者名、オーナーの変更履歴なども含めた、査定に必要な情報がふんだんに記載されている目からうろこの書類です

⑥ 取扱説明書の有無

意外に感じる方もいるかもしれませんが、中古品において取扱説明書は全般的に重要な書類です。

また、次のオーナーにとっても大切な資料となりますので、保管しているかどうかは必ず確認をしましょう

はじめのうちは、オンライン査定会社を利用しよう

大手中古車屋販売店では、中古オークションの売買データー(イエローブック)を基に、オンライン見積ができるようになっております。

例えば、車買取比較サイトズバットでは、車のメーカー、車種、年式、走行距離を選ぶだけで現在の相場と半年後の予想価格がオンラインで表示されます。

現在の相場だけではなく、半年後の相場がわかるはすごいしくみですね。

超おススメ、プロが使っている中古相場検索サイト

オークサポートの相場検索は、プロが使っているオートオークションの落札データをベースに作られています。

そのため、買い取りをする上ではかなり参考になるサイトです。

相場感が身につくまで毎日眺めることをおすすめします。

参考:オークサポートの相場検索(https://www.aucsupport.com/searchsoubahand.aspx

【古物商 実務解説】自動車・中古車の買い取り価格の相場・決め方 まとめ

中古自動車の買い取り相場の決まり方においては、『新車時の希望小売価格』『車の状態』『需要と共有』の3つで決まっておりました。

また、イエローブックを手にすることで、買い取り価格の相場を知る事ができます。

上記ポイントさえおさえておけば、あとは経験値を積んでいくしかありません。

みなさんにおいても、査定力をみにつけ自動車商として成功をつかんでください。