【古物商 実務解説】自動車・中古車の販売価格の相場・決め方

この記事は専門家が監修しています

2018年に古物営業法が改正されました。そのため記事の内容に一部変更がある場合があります。詳しくは【2018年改正】古物営業法で何が変わる?いつから?をご覧ください。

中古車の価格ってどうやって決めればいいの!?

古物商許可を取得して中古車販売を始めようにも、実際どのように自動車の買い取り価格を決め、どのように販売する価格を決めるのかって、特に初心者のときはドキドキしますよね。

下手な値段で買い取ればお客からクレームが来るかもしれないし、販売する値段がおかしいと自分が損するかもしれないし、それ以前に売れないかもしれません。

このような悩みは自動車商を営む人なら誰しもが持つもの。

しかし、実は自動車の買取価格や販売価格には相場が明確にあって、ライバル自動車商もその相場に従って値付けをしているのをご存知でしょうか

そんな相場がわかれば、特に自動車商を始めたての方にとっては、すごくありがたい話ですよね。

この記事では、中古車売買でどのように価格を決めれば良いかわからない、という方に向けてそのノウハウを完全解説していきます。

目指せ!脱・初心者!

自動車商の最強の必需品 シルバーブックとイエローブック

シルバーブック」と「イエローブック

の二つの名前をお聞きになったことはありますか?

この二つのブックは、日本自動車査定協会(JAAI)が発行していて、簡単に言うとシルバーブックは消費者のための本、イエローブックは自動車販売業の人のための本になっています。

シルバーブックは中古車販売価格の目安が書かれており、イエローブックは中古車の卸売価格(仕入れ価格のようなもの)が書かれています。

二つのブックは、毎月1日に発行されています。

つまり、日本の中古車は月に1回小売価格や卸売価格の基準が更新されていることになります。

中古車市場の相場は常に変動しているため、市場価格は当然日によって違いますが、基準価格として参考にする分には、月に一度確認すれば大丈夫だという解釈です

シルバーブックとイエローブックの閲覧制限

シルバーブックは、「中古車価格ガイドブック」とも言われており、一般の方でも購入・閲覧が可能な本となっています。

乗用車・キャブワゴン・オフロードタイプ・商用貨物車・軽自動車・輸入車というジャンル分けで、基準となる小売価格が紹介されています。

そのため、購入者だけでなく車を販売する自動車商にとっても大いに参考になる本となっています。

対応してるメーカーは以下の通りです。

・いすゞ ・スズキ ・日本GM ・スバル ・ダイハツ ・レクサス ・トヨタ
・ニッサン ・UDトラックス ・日野 ・ホンダ ・マツダ ・日本フォード
・三菱

イエローブックは、自動車販売業界向けのガイドブックとなっており、いわゆる卸売価格が掲載れされています。

シルバーブックとは違い、中古車査定の秩序を守るため一般の方は購入・閲覧はできなくなっています

ブックに基づいた販売価格・卸売価格

これら二つで紹介されている価格は、基準になっているとはいえ絶対に従わなければいけない価格帯というわけではありません。

しかし、日本自動車査定協会(JAAI)という権威のある協会が発行しているので、基本的にはほとんどの業者がこの基準に従っているのが実情です。

たとえば、インターネットの一括買取査定サイト。
サイト側は自社サイトの評判や公平性を保つためにも、ブックの基準を参考にしていない買取業者は加盟させない方針を打ち出しています

ブックに基づいて販売や買取を行うことにより、もし「買取価格が安すぎる」というクレームが入っても、「当店の買取価格はイエローブックに基づいた適正価格です」ということができます。

二つのブックの存在は、中古車販売業者にとって大きな指標となるでしょう。

中古車販売でどのくらいの利益を得られるの?

さて、価格の相場がわかったところで実際に販売する値段を決めていくわけですが、ここで自動車商の利益率について見ていきましょう。

販売価格を決める上で、利益をいくら上乗せするかは重要な要素となります

当然、欲張って利益を上乗せしすぎると「高すぎる!」となってしまって購入してもらえませんし、安くしすぎるとあなたが損してしまい、自動車商としてやっていくことができなくなってしまいます。

結論を書きますと、多くの中古車販売店の利益率はおおよそ10~20%程が相場です。

例えば、150万円の中古車を販売する場合は、15~30万円程の利益を含んでいるということです。

ただし、軽自動車の場合は5~10%程が相場です。

この利益率はあくまでも相場であり、必ずしも同じような利益率を定める必要はありません。

薄利多売をしようとするならば、1台あたりの利益率は抑えて回転率を上げることに注力するのも一つの方法です

いずれにせよシルバーブックを参考に販売価格を決めれば、不当な利益を得ることや損する価格での販売は避けることができます。

中古車価格の決め方

シルバーブックとイエローブックという相場があることがわかり、利益率の相場もわかりました。

しかし、実際の価格決定をするには、それぞれの車に対して相場をみながら適切な価格をつけていくことが求められます。

相場はあくまでも基準であり、販売業者が取り扱う車の状態は様々で、全く同じ中古車というのは存在しないからです。

価格を形作る要素は、人気と状態の良し悪しで決まります。

フェラーリのような誰もが一度は乗ってみたい大人気車種であれば高くなり、すぐ壊れそうなボロボロの車だと安くなります。

さらに細かく考えると、

  • その車自体が元からもっている部分(=人気)
  • それぞれの中古車によって異なる部分(=状態)

の二つが関係しあって、値段が決まります。

① その車自体が元からもっている部分

この要素は、車種・ボディカラー・グレード・ミッションの種類に分けられます。

特に「車種とボディカラー」は人気度を作る要素のメインとなります。

人気車種であればすぐに売れるので、販売業者が仕入れのオークションで競り合いになり、仕入れ値も高くなります。

そうすると、走る能力がほぼ同等の小型車AとBがあっても、

  • A・・・70万円で仕入れ ⇨ ⇨ ⇨ 人気車
  • B・・・50万円で仕入れ ⇨ ⇨ ⇨ 不人気車

と、車種だけの違いで20万円もの差がつくことになります。

仕入れ値に利益を乗せて販売をするので、15万円の利益をのせたとすると、Aが85万円、Bが65万円という価格差を生むというわけです。

ボディカラーは、白や黒、銀色など当たり障りのない色は値段が高くなります

反対に奇抜な色、ピンクや黄色などは、選ぶ人が少ないので価格が下がりやすい傾向にあります

わかりやすい例のほかにも、車種によってはそれ相応の知識がなければ値付けが難しいパターンもあります

たとえば、3年落ちのベンツSクラスであれば、左ハンドルと右ハンドルに70万円の価格差があることや同じ黒でも3色あって・・・などなど、細かい違いは多々あります。

長期的な中古車自動車業を考えるならば、すこしずつでもそういった知識は身に付けていきたいところです

② それぞれの中古車によって異なる部分

この要素は、年式・走行距離・修復歴の有無・外装や内装の傷の有無・エンジンの状態などに分けられます。

この要素で大きいのは、「年式と走行距離」。

年式はさかのぼって購入された日付が新しいほど、走行距離は少ないほど状態良い車と判断できます。
※中古車の走行距離は、5万kmを超えると一段階価格が下がります

つまり、新車の状態に近ければ近いほど高い価格で販売できるということです。

反対に何か問題があれば価格は低くなります。

たとえば、過去に交通事故を起こしていて修復歴があったり、内装にシミや汚れがあるなどです。

この車は少し不安だな・・・

という要素があればあるほど、価格は下がっていくことになります。

販売価格を決定するのはあなた

相場を知り、車の人気度と状態を鑑みて、あとは自動車商のあなたが価格を決めます。

ここまで紹介してきたのはあくまで基準や考え方ですから、中古車の価格はあなたの自由に決めていいわけです。

単純に利益率・利益額で決めるのなら、他店の販売価格を参考にしてそれよりも少しでも安く(あるいは高く)設定しても良いですし、戦略的に利益度外視で安く(あるいは高く)設定する場合などさまざまな要素があります。

ただ、一番の要素はいくらなら買ってもらえるか.

だと思います。

少しでも良いものを安く買いたい

というのが消費者共通の思いです。

中古車市場は値引きを前提としないギリギリの価格設定なので、極端に安くすることは不可能ですが、「自分ならこの中古車にいくら出す」という感覚をもっていれば、適正な価格で販売できることでしょう

まずはブックで相場を確認、そして車の人気度と状態を見て、「これなら買ってもらえるだろう」という価格を決定していきましょう

ライバルと差をつけろ!お客の心を動かす販売方法

さて、実際に適切な価格設定を行い販売を開始したとしても、すぐ売れるかというと実際なかなか売れないこともあるかと思います。

そんな中で、数あるライバルの中からあなたのお店で買ってもらうためにはどうすればよいでしょうか。

  • 付加価値をつけるためにワックスがけとコーティングがけをして中古車の価値を高める
  • 〇〇社製の社外マフラーをウリにする
  • 安い価格で販売しお客の反応を上げる
  • アフターフォローに力をいれる

ライバルとの差をつけるため、様々なサービスや戦略があると思います。

この記事ではひとつ、お客が思わず買いたくなるようなテクニックをご紹介します。

それがお客の感情に訴えること。

車に語らせる」なんて言い方をする人もいます。

例えば、インターネットで販売する場合、お客は車を実際に見ることや試乗はできませんし、掲載されている情報だけを見て車を購入するかどうかを決めますよね。

ここでよくありがちな情報の掲載の仕方が、「〇年式の××××キロのトヨタの赤 無事故者でATのフル装備のカローラが100万円ですよ~」という売り方。

一見するとこれでもよさそうですが、以下のような掲載の仕方だとどうでしょう。

  • ちょっとした買い物に便利!
  • 小回りが利くので狭い路地でも運転がらくらく♪
  • コンパクトでも広~い収納
  • 大事に使われていたので、目立ったシミや汚れなどはありません!
  • 花粉症でお困りの方や小さなお子様のための空気清浄器付き!
  • 雨の日のスリップにも車が対応!初心者の方にも安心な車です。
  • 色は人気のかわいいパープルです♪
  • 長~い車検だから無駄な経費がかかりません!
  • この年式ならまだまだ走ります
  • 走行距離はなんとたったの3万キロ!そんなに走ってないから元気いっぱい!
  • これだけ揃ってこの価格は超お買い得!早いものガチです。
  • 仕入れ担当の〇〇が責任をもっておススメします!

たくさんの要素を一気に書きましたが、どうでしょうか。

具体的なシーンをイメージしやすいですし、最初の「〇年式の××××キロのトヨタの赤 無事故者でATのフル装備のカローラが100万円ですよ~」よりも感情に訴えられて、買ってみようかなとなりそうです。(少なくとも私は後者の方が心が動きます)

客層を絞った訴え方をすることで、当り障りのない情報よりも特定の客層の目を留まらせることが可能になります

インターネット販売を例に出しましたが、実店舗でも店頭POPで貼り出すこともできますし、このPOPをきっかけにお客とのコミュニケーションをとることができます。

ぜひとも、簡潔に情報を載せるだけでなくお客の心を動かす情報を与え、中古車販売の役に立ててみてください!

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