【古物商 実務解説】古物台帳の書き方と様式

この記事は専門家が監修しています

古物台帳は、古物の取引を記録しておく大切な帳簿です。

また、一定の古物取引をした場合には、古物台帳に必ず記録しておかなければならない情報があります。

そして、もし記録が必要な取引を古物台帳に記載していなかった場合には、『6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金、場合によっては両方』の罰則を受ける可能性があるのです。

古物商の許可を取得した後で、『台帳の書き方を知りませんでした』では、罰則を逃れることはできません。

古物商許可を取得した者にとって、古物台帳の書き方を覚える事は実務上では必須の知識』となるのです。

そこで、今回は、古物台帳の書き方と様式について確認をしていきます。

古物台帳とは

皆さんが古物商許可を取得し、古物業者となった場合には、法律の決まりによって、古物に関する帳簿を用意しなければいけません。

そして、この帳簿のことを『古物台帳』と呼びます。

また、古物台帳は、『最後の記載をした日から3年間は営業所にて保管』をしておく必要があります。

そして古物台帳においては記録を残したから終わりではなく、『いつでも、過去の取引記録の確認ができる状態』にしておく必要があるのです。

また、古物台帳には、『記載すべき内容が決められている』ため、好き勝手な記録ができるわけではありません。

そして、古物業者は、『一定の古物取引をした場合には必ず古物台帳へ記帳をしなければいけない義務』を負っているのです。

もしも、古物台帳への記載をしていなかった場合には『6カ月以下の懲役または30万以下の罰金、場合によっては両方』の罰を受ける可能性がありますので、古物台帳への記録方法は必ず習得していきましょう。

なぜ、古物台帳は必要なのか?

古物商を許可制とした目的は2つあります。
1つ目は、『盗品の流通を防止して犯罪組織に利用されないようにすること』、
2つ目は、『被害の早期解決』です。

そして、この二つの目的のために、『古物業者は3つの義務』を負うのです。

古物業者が負う3つの義務

  • 取引相手の本人確認義務
  • 取引記録を古物台帳に記録する義務
  • 盗品を発見した場合、警察への報告義務

このように、古物商が負う3つの義務の中には、『古物台帳へ取引を記録する義務』があるのです。

また、実際に盗品などが古物市場に流れてきた場合には、古物台帳に記載されている記録を基に捜査をして、被害の早期解決を図るのです。

その為、盗品捜査や立ち入り検査の際には、古物台帳にしっかりと取引記録が記されているかのチェックがなされます。

古物台帳の様式

古物台帳には『様式は定められておりますが、必要事項が記載されていれば、自分で作成した台帳を使用することも可能です。

また、パソコンを使って、エクセルなどで作成することも可能なので、オリジナルの古物台帳を作成してみても良いでしょう。

そして、皆さんが、多くの古物取引をする場合においては、手書きの古物台帳より、コンピューターで管理されることをおススメ致します。

古物台帳の販売

皆さんが古物台帳をエクセル等で作成するのが手間だと感じた場合には、『都道府県の防犯協会で古物台帳を購入する』と良いでしょう。

販売価格も3,200円程度ですし、郵送での購入も可能です。

また、警察などへ古物台帳の購入先を確認すると、『都道府県の防犯協会』での購入を案内されます。

古物商許可の管理者である警察(公安委員会)が認めている古物台帳ですので安心して使うことができるでしょう。

また、ご自身でオリジナルの古物台帳を作成した場合には、管轄の警察署にて問題がないかの確認をされると良いでしょう。

古物台帳の書き方マニュアル

古物台帳には、『受け入れ』、『払い出し』があった際には、決められた情報を古物台帳に残しておく必要があります。

また、『受け入れ』と『払い出し』のイメージが沸かない方においては、

・受け入れは、古物の仕入れ。
・払い出しは、古物を販売等し、自分のお店から取引相手へ渡した、
とイメージすれば良いでしょう。

そして、古物台帳に記載が必要な項目においても、『受け入れ』と『払い出し』では異なってきますので注意が必要です。

それぞれの場合にどんな記載事項が必要となるのかを確認をしていきます。

古物台帳様式

古物台帳への記録ポイント

古物商を許可制度とした目的は、『盗品の流通防止』と『被害の迅速な解決』です。

また、古物台帳への記録を義務化したのは、『盗品が流通した場合に、古物台帳を見れば流通経路が把握できる状態にする』のが目的です。

そのため、古物台帳への記載をするポイントとしては、いつ』、『誰から』、『どんな古物を仕入れて』、『どのように本人確認をしたのかが判る必要があります。

また、その仕入れた商品が、いつ』、『誰に販売されたのかが一目で確認できる古物台帳にすると良いでしょう。

受け入れの際に古物台帳に記載すべき事項

  • 取引をした年月日
  • 区分(買受、委託、交換)
  • 古物の品目や数量
  • 古物の特徴
  • 取引相手の(氏名、住所、職業、年齢)
  • 本人確認の方法

取引年月日
古物を受け入れた(仕入れた)日付を記載します。

区分
古物を受け入れる場合(仕入れる)場合としては、『買い受ける』、『販売を委託』、『交換する』の3つの取引区分があります。

古物の品目や数量
受け入れた古物の内容や、どのくらいの量を仕入れたのかを記載します。

古物の品目や特徴
受け入れた古物の内容をできるだけ詳しく記載しましょう。
商品のブランド名、製造番号や色、状態なども記載すると良いでしょう。

取引相手の情報
取引をした相手の、氏名、住所、年齢、職業を記録します。
本人確認の方法も記載すると良いでしょう。

払い出しの際に記載が必要な項目

  • 取引の年月日
  • 区分(売却、廃棄、自家使用、返還)
  • 取引相手の氏名と住所

取引年月日
古物を払い出した日付を記載します。

区分
古物を払い出す場合としては、『売却』、『廃棄』、『自家使用』、『返還』の4つの取引区分があります。

取引相手の情報
払い出しの場合には、取引相手の氏名と住所のみ確認できれば良いでしょう。

古物台帳をなくしてしまった場合はどうするのか

古物台帳は、最後の取引を記載した日から3年間は保存する義務があります。

そして、長期間保存している場合には、台帳を失くしてしまった、なんてケースもあるようです。

また、古物台帳をパソコンのエクセルなどで作成、保存している場合には、誤ってデータを削除してしまった、なんて話も耳にします。

皆さんにおいては、台帳はしっかり管理されることと思いますが、万が一失くしてしまった場合や、データを削除してしまった場合にも慌てることがないように対応を確認していきましょう。

古物台帳を失くした場合には警察に届け出が必要

古物台帳を失くしたり、データを削除してしまった場合には『警察署に届け出る』必要があります。

また、届け出る警察署は、『古物商の営業所を管轄する警察署』となります。

そして、この届出義務に違反をした場合には『6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金』が科されますので注意しましょう。

【古物商 実務解説】古物台帳の書き方と様式まとめ

古物台帳は、日々の取引を記録しておく大切な帳簿です。

また、『 盗品などが流通した場合には、古物台帳に記録してある情報を基に被害の早期解決を目指します。

そして、古物台帳に取引を記録しておく事は、古物業者である皆さん自身を守ることでもあるのです。

なぜならば、記録していない場合には『6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金』が科されるケースがあるからです。

古物台帳に日々の取引を記録する作業は、慣れない間は手間と感じる事があるかもしれません。

しかし、古物台帳に記録することが習慣となって、初めて一人前の古物商となることができるでしょう。

古物商許可を取得した後には、古物台帳に記載をする義務があることを十分に理解した上で、許可を取得されると良いでしょう。