【古物商の取得条件】取れない人が当てはまる条件とは!?

この記事は専門家が監修しています

古物商の許可は申請すれば必ず取れる許可ではありません。

一定の要件に当てはまってしまう方は、残念ながら古物商許可を取得することができないのです。
この古物商許可を取ることができない要件のことを『欠格要件』と呼びます。

古物商許可の取得を検討する方にとって『欠格要件』にあてはまるかどうかは非常に大切なことです。

ご自身が欠格要件に当てはまるかどうかはしっかりと確認していきましょう。

古物商許可が取得できない要件(欠格要件)

どんなに古物商許可を取得したくても、一定の要件(欠格要件)』に当てはまる場合には許可を取得することができません。

そして古物商許可の申請を、『個人』でする場合には『申請者本人と管理者』、『法人』でする場合には『役員全員と管理者』が要件(欠格要件)に当てはまらないことが求められます。

一人でも当てはまる場合には、古物商許可を取得することができなくなりますので事前にしっかりと確認しましょう。

古物商許可が取れない要件

  • 成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者で復権を得ないもの
  • 未成年者
  • 住居の定まらない者
  • 刑罰に関しての欠格要件に当てはまる者
  • 過去の古物許可に関しての欠格要件に当てはまる者

成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者で復権を得ないもの

古物商許可を取得すると、古物のプロとして多くの売買をすることとなります。
従って、正しい判断能力』や『取引能力』を持っていない方が古物の取引をしていたら非常に危険です。

そして、『成年被後見人』『被保佐人』は、『ただしい判断能力ができない可能性がある』ため、法律で『取引する能力を制限』し保護をしています。

また『破産者で復権を得ていない方』においても『取引能力』がないことから古物商許可を取得することはできません。

これらの欠格要件に該当するかどうかは、本籍地役所発行の『身分証明書』と、法務局発行の『登記されていないことの証明』の2つの書類を取得することで、証明することが可能です。

※『身分証明書』、『登記されていないことの証明書』にいては【2018年版】古物商許可に必要な書類一覧を確認ください。

未成年者

古物商許可を取得するには取引能力があること』が必要である為、『未成年者』は基本的には古物商にはなれません。

また『未成年者』は20歳に達しない者をいいますが、例外的に『結婚された方』や『古物商の相続人が未成年者であった場合で、かつ法定代理人が欠格要件に該当しない場合』には未成年者であっても古物商許可が取得できる場合があります。

結婚した方は独立した生計を築いておりますし、古物商の許可を取得していた親が亡くなった場合で、子供が親のお店を引き継いで営業を続けるケースなどは、未成年者であっても例外的に古物商許可の取得を認めているのです。

住居の定まらない者

古物商許可の申請書には必ず『住民票の写し』を提出する必要があります。

当然ですが住居が定まらない場合には提出が困難となりますので、住居がない方は古物商許可の取得をあきらめざる負えないでしょう。

刑罰に関しての欠格要件に当てはまる者

古物の取引は盗難品などが流通する可能性があることから、以下記載の『刑罰』を受けた後、5年を経過していない者は古物商許可を取得することができません。

禁固刑など重い罰を受けた方や、盗品の流通に悪影響を与えそうな方は許可が取れないように定められております。

刑罰の欠格要件

  • 禁固以上の刑
  • 背任罪による罰金刑
  • 逸失物等横領罪による罰金刑
  • 盗品譲受等による罰金刑

参考:禁固以上の刑
禁固刑(きんこ)は刑務所に入り自由を奪われる刑罰の一つです。
懲役との違いは、労働の義務があるかどうかで、禁固刑の場合は、労働の義務はありません。
また禁固以上の刑とは、『死刑、懲役、禁固』の3つとなります。

過去の古物許可に関して欠格要件に当てはまる者

古物営業の法律違反を原因とし、許可が取り消された者は、取り消された日から5年間は古物商許可を取得することができなくなります。

また、免許の取り消し処分に対して不服を申し立てた(処分に対して意見を伝える)場合には許可取り消しの結論が出るまでに一定の期間があります。

その間に、自ら古物商の許可証を返納したとしても廃業とはならず、許可取り消しと同様の処分となりますので注意しましょう。

バーチャルオフィス・レンタルオフィスでの取得

バーチャルオフィス古物商許可は取得できるのか⁉

最近ではバーチャルオフィスで起業をする方が増えてきております。
理由としては、『安い家賃で都心の一等地に事務所が持てる』からだと思います。

実際に会社の登記をすることも可能であるため、法人としてバーチャルオフィスを事務所にし、古物商の許可取得を目指したい方もいるとは思います。

しかし、結論としては『バーチャルオフィス』を古物商の営業所として申請した場合には許可は下りないと考えた方が良いでしょう。

古物商の許可を得るには『独立した営業所』を用意することが必要です。

しかし、バーチャルオフィスの場合には営業所としての実態がなく、仮に何らかのトラブルがあった際に、営業所を訪問しても責任者に会うことすらできないことから、大きなトラブルに発展する可能性が高いです。

さらに、警察側としても、古物商の許可を出した後の『立ち入り検査』や『品触れ』などの際に、会社の実態がどこにあるのか、責任者がどこにいるのかについて、すぐに把握できない状態では古物商許可を出すことはないと考えてよいでしょう。

結論として、『バーチャルオフィス』では営業所としての実態がない理由から、古物商許可の審査は通らないケースが多いでしょう。

レンタルオフィスでの古物商許可取得

レンタルオフィスにおいては古物商許可を取得できる可能性はあります。
許可がとれるかどうか確認すべきポイントは、

  • 『構造が独立しているか』
  • 『契約内容として利用目的が居住ではなく事務所利用となっているか』
  • 『契約期間が中長期的であるかどうか』

の3点を確認すると良いでしょう。

また、申請する公安委員会(警察署)によっても考え方が異なるため、レンタルオフィスで古物商許可が取得できるかどうかは窓口の警察署へ確認しましょう。

公営住宅を事務所として申請する場合には要注意

公営住宅を事務所として古物商許可申請をした場合には、許可取得が難しくなるケースが多いでしょう。

理由として、公営住宅だからNGではないのですが、事務所が賃貸物件である場合には、貸主から『使用承諾書』を取り付ける必要があるためです。

賃貸物件の場合は貸主の使用承諾書が必要

古物商許可を申請する場合に、賃貸している物件を事務所として指定するときは『使用承諾書』を求められるケースがあります。

この使用承諾書は、建物の所有者(オーナー)が貸している物件において『古物商の営業を行うことを認める』書類となります。

当然、使用承諾書には『署名と捺印』が必要となりますのでオーナーさんが認めてくれなければ古物商許可はあきらめるしかないでしょう。

都営住宅は住居専用なので古物商許可取得が難しい

住居専用として貸すことが前提である都営住宅では、『使用承諾書』をもらうことは難しい場合が多いです。

可能性は低いかもしれませんが、都営住宅に住んでいる方は、確認すると良いでしょう。

使用承諾書を求めない警察署もある

古物商許可の申請は、事務所のある最寄りの警察署(公安委員会)へ申請書類を提出します。

警察署ごとに必要書類が異なるケースもあり、東京では必要であった使用承諾書が他県の警察署では不要となるケースもあります。

つまり、公営住宅を事務所として申請する場合に、東京都では許可が取れなかったのに他県では取れてしまうケースがあるのです。

ご自身が都営住宅だからあきらめるのではなく、使用承諾所が必要かどうかを先に確認されることをおススメ致します。

管理者が欠格要件に該当しないかもチェックしよう

古物営業を行う営業所ごとに1名の管理者(責任者)を選任する必要があります。
営業所の責任者という立場なので、この管理者が欠格要件に該当している場合にも古物商許可は取得できません。

管理者を選任するには事前に欠格要件に該当するかどうかを十分に確認しましょう。

法人の場合は、欠格要件に当てはまるかは役員全員を確認しよう

古物商の許可を法人で申請する場合には『監査役も含めた役員全員が欠格要件に該当しない』ことが必要です。

当然ですが、証明書類である『登記されていないことの証明書』『身分証明書』は全員分が必要となります。

【古物商の取得条件】取れない人が当てはまる条件とは!?まとめ

古物商許可を申請したからといって、すべての人が許可証を取れるわけではありません。

古物商許可が取れない要件を『欠格要件』とよび、当てはまる方は許可を取得することができません。

ご自身が欠格要件にあてはまるかどうかは、申請手続きに入る前にしっかりと確認をすることをおススメ致します。