古物商許可取得の際に必要な「身分証明書」とは

この記事は専門家が監修しています

古物商許可を申請するには、『身分証明書』の提出が必要です。
しかし、古物商許可に必要な明分証明書は、みなさんがイメージし、よく利用される身分証明書のことではありません。

つまり、古物商許可申請に必要な身分証は『運転免許証』や『健康保険証』などのことではないのです。

おそらく、多くの方が見たことのない書類とはなりますが、日本人であれば必ず取得できる書類です。

そこで今回は古物商許可に必要となる書類の中で間違えやすい書類である身分証明書について完全解説していきます。

古物商許可申請に必要な身分証明書って何?

古物商の許可申請に必要な身分証書とは一体どのような書類で、何のために使う書類なのかを確認していきます。

身分証明書は本籍地がある市区町村役場で手に入れることが可能

古物商許可を申請する方にとっては、身分証明書という書類の意味や用途を理解することよりも、どこで手に入れることができるかを知ることが一番大切なポイントです。

なぜなら、身分証明書を添付しなければ、古物商許可証は発行してもらえないからです。
そのため、『身分証明書は本籍地がある市区町村役場で手に入れることが可能』であることをまずは頭に入れておきましょう。

また、重要ポイントは『本籍地のある市区町村役場』でしか入手ができない点です。

そして、皆さんが住んでいる場所の最寄りの市区町村役場が本籍地の役所であるとは限りません。

なぜなら、戸籍は自由に転籍することも可能ですし、結婚などのタイミングで変更するケースも多くあるからです。

そのため、まずはご自身の本籍地がどこにあるかを調べることから始める必要があるのです。

本籍地の簡単な調べ方

本籍地を知らべる方法としてはいくつかあります。

また、昔は運転免許証に本籍地の記載がありましたが、現在はIC化が導入されたことで記載がされなくなったため、簡単に知ることが出来なくなりました。

そこで、本籍地を調べる上での最善の方法をお伝えしたいと思います。

それは、『住民票の写し(本籍記載あり)』で取得することです。

住民票は、最寄りの市区町村役場で簡単にとることができます

そして、取得するときには『本籍あり』か『本籍なし』のどちらで発行するのかを選択することができます。

必ず『本籍あり』で申請するようにしましょう。

また、住民票の写しは古物商許可申請に必要な書類の1つです。

取得するのに数百円の費用はかかりますが、必要書類の1つなので無駄な費用とはなりません。

そこで、書類を集める順番としては、はじめに住民票を取得した後で、身分証明書を取得していけば収集手続きもスムーズとなるでしょう

外国人は身分証明書を取得することができません

外国人であっても古物商許可を取得することは可能です。

ただし、外国人には『戸籍』がないため、身分証明書を取得することはできません。

そのため、外国人については身分証明書に代わる書類として、『取引能力がない者に該当しない』ことを証明した書類が必要となります。

また、この証明書類に規定フォームはありませんが、日本人2名の署名が必要となります。

外国人の方で、古物商許可の取得を検討される場合には、日本人の知人へ協力を依頼をするか、専門の代行業者へ相談されることをおすすめ致します

なお、古物商の教科書では『【古物商 Q&A】外国人でも古物商許可を取得できますか?』も作成しておりますので参考にするとよいでしょう。

身分証明書を取得するのに費用はいくら?

身分証明書の取得に必要な費用は350円程度です。

本籍地の市区町村役場で直接取得する方法と、郵送で取得する方法があります。

また、郵送の場合は、350円分の定額小為替を封筒に同封する必要があります。

定額小為替は郵便局で購入できるので、本籍地の市区町村が遠方の場合には郵送による取得をおすすめ致します。

申請に必要な書類

身分証明書を申請するには、2つの方法があります。

本籍地の市区町村で直接申請

1つ目は、本籍地の市区町村へ直接行き、申請用紙に必要事項を記入し手数料を払って申請します。
そして、申請の際には運転免許証などの本人確認書類が必要となりますので準備をしていきましょう。

郵送で申請

2つ目は、郵送で申請する方法です。
本籍地の市区町村が遠方の場合には郵送による申請が便利です。

郵送による申請に必要な書類

  • 身分証明書請求書(申請先の市区町村のホームページからダウンロード)
  • 本人確認書類(運転免許証、健康保険証など)
  • 手数料分の定額小為替
  • 返信用封筒(宛先と切手貼り付け)
  • 代理で申請する場合のみ委任状

身分証明書とはどのような書類なのか?

身分証明書は、『禁治産者(成年被後見人)』、『準禁治産者(被保佐人)』、『破産者で復権を得ていない者』に当てはまらないことを証明した書類です。

つまり、『禁治産者』、『準禁治産者』、『破産者で復権を得ていない者』に当てはまる方においては古物商許可を取得することができないのです。

なぜ、古物商許可を取得することができないかといえば、古物ビジネスをする上で正しい判断ができない可能性があるからです。

そして、該当する方においては家庭裁判所に登録されており、法律的にも保護を図っているのです。

そのため、該当する方においては、正しい判断能力や契約ができないとの理由で古物商許可も取得することができなくなるのです。

身分証明書と登記されていないことの証明書について

古物商許可申請書類に必要な書類の中で、『身分証明書』に加えて『登記されていないことの証明書』という書類があります。

どちらの書類も、古物商許可申請においては必ず提出しなければいけない書類です。

しかし、『身分証明書』も『登記されていないことの証明書』のどちらの書類においても、『取引する能力があることを証明する書類』という意味では同様の証明書類なのです。

それでは、なぜ取引する能力がある事の証明を、2つの書類で証明する必要があるのでしょうか。

身分証明書と登記されていないことの証明書 2つの証明書類が必要な理由

平成12年4月1日よりも前に取引能力がない者(正しい判断ができないため、法律的に保護が要となる方)については戸籍にその旨が記載されていました。

しかし平成12年4月1日に成年後見制度という新しい制度が開始されたことで、戸籍には取引能力がない旨の記載がされなくなったのです。

そのため、平成12年4月1日よりも前に取引能力がないと認められた者は『身分証明書』に記載がなされていましたが、平成12年4月1日以降に取引能力がないと認められた人においては『登記されていないことの証明書』に記載がなされるようになったのです。

上記の理由から、現在の古物商許可申請においては、『身分証明書』と『登記されていないことの証明書』の2つの証明書類で取引能力があることの証明が必要となっているのです。

古物商許可取得の際に必要な「身分証明書」とは まとめ

古物商許可申請においては、身分証明書の取得が必ず必要です。

そして、重要なポイントは、『本籍地のある市区町村』で手に入れることができ、取引する能力があることを証明した書類だということです。

取得すること自体は難しくありません。

古物商許可を取得するために必ず取得をしておきましょう。

また、住民票を本籍ありで取得すれば正しい本籍地を知ることができます。

本籍地がわからない方においては、住民表を先に取得しその後に身分証明書を取得するとよいでしょう。