【古物商 Q&A】古物商許可の取得に必要な資格はありますか?

この記事は専門家が監修しています

古物商許可の取得を検討されている方は多くいると思います。

また、古物商許可は建設業や旅行業など、他の許認可取得と比べて、すごく取得しやすい許可です。

さらに一度取得すれば、更新制度がないため一生涯に渡って活用できるライセンスなのです。

そこで、古物商許可の取得を検討されている方が一番知りたい部分でもある、『古物商取得に必要な資格があるのかどうか?』を解説していきたいと思います。

古物商許可を取得するためには必須の資格はない

古物商許可を取得する上で、特別に必要な資格は必要ありません。

つまり、成年している方であれば、どなたでも許可を取得できる可能性があるのです。

古物商許可において必要な『人、物、金』の要件

日本は規制大国とよばれ、ビジネスを始める場合には業種によっては、行政庁へ許認可等(『許可』、『認可』、『登録』『届出』、『免許』)の手続きをしなければいけないケースが多くあります。

古物ビジネスにおいても同様で、始める前に許可を取得する必要があるのです。

また、多くの許認可手続きにおいては、人、物、金といわれる3つの要件を満たせないと許可等はおりないケースが多いです。

しかし、古物商の許可については、人、物、金の3要件がほとんどありません。

すなわち、成人であれば古物商許可を取得できる可能性が高いのです。

今後、古物に関する法律が厳しくなり、許可要件が厳しくなる可能性も考えられなくはありませんが、現状であれば多くの方が古物に関するライセンスを得ることができるでしょう。

それでは、許認可を得るために必要な3要件である『人、物、金』についての解説と、古物商許可において必要な『人、物、金』の要件について確認をしていきましょう。

人的な要件

多くの許認可制度では、『』に関する要件が定められております。

なぜなら、許可を与えるためには、事業をしっかりと管理する人物が必須となるからです。
つまり、許可を与える代わりに、事業をしっかり管理監督することができる『責任者』をおきなさいという要件です。

そして、通常の許認可制度では、『管理者』や『責任者』となることができる者には厳しい条件がつけられているのです。

例えば、管理者や責任者となるためには、『専門的な国家資格』が必要であったり、『実務経験が10年以上』でないと責任者になることができない場合もあります。

一方で、古物商許可の管理者は、通常取引ができる者であれば、基本的には誰でもなることができるのです。

つまり、国家資格を有している必要もないですし、実務経験も必須ではないのです。

中古自動車等、盗品被害が多い古物を取り扱う場合には実務経験を問われる可能性があります。

この人的要件が厳しい許認可を取得する場合には、外部から資格者や経験者を雇わなければいけません。
そのため、許認可取得を諦める一番の原因の一つが、人的要件なのです。

しかし、古物許可制度においては厳しい人的要件はありませんので、非常に取得しやすい許可といえるのです。

物的要件

物的要件とは、『営業を行う事務所』や『設備』に関しての要件です。

例えば、許認可を得るためには、営業所に一定の広さ(面積)が必要であったり、用途地域による制限で(場所の規制)許認可が下りないこともあるのです。

しかし、古物商許可においては、古物の保管がしっかりできる場所であれば、営業所としての面積要件はありませんし、用途地域の制限もありません。

つまり、一軒家の自宅を事務所とすることも可能です。

ただし、注意点もいくつかあります。
例えば、古物商の営業所をする場所が、『賃貸住宅』であった場合には、賃貸借契約の内容が問われます。

具体的には、古物商の事務所用として賃貸借契約をしていれば問題はありませんが、ご自身の住居用として賃貸借をしている場合には新たに『使用承諾書』の提出が必要となる場合があるのです。

そして、使用承諾書が必要となる理由は、住居以外にも古物商の営業所として使用することを大家さんに認めてもらう必要があるためです。

また、事務所が自己所有でも、『マンションやアパート等の集合住宅』である場合にも注意が必要です。

なぜなら、マンションやアパートの集合住宅の場合には通常、管理規約というルールが存在します。

そして、管理規約には、住居専用と記載されているケースがあります。

当然、住居専用となっているマンションにおいて古物商の営業することは規約違反となります。
事前に管理組合の承諾書が貰えるかなどを確認しておく必要があるでしょう。

古物商許可の物的要件は他の許認可に比べて決して厳しくはありません。

しかし、賃貸住宅や集合住宅を事務所とする場合には事前確認しておくことをおすすめ致します

財産的要件

財産的要件とは、『許認可を得るために最低限必要な財産』があることが問われます。

なぜなら、許可等を持つ事業者は安定した事業を行うことが理想だからです。

具体的には許認可の種類によっては、最低でも300万円以上の財産(自己資本)が必要であったり、新しく立ち上げた法人の場合には500万円以上の資本金で設立していないと申請すらできないがあるのです。

そこで取得する許認可によっては、『資本金の額や財務諸表のチェック』に加え、『銀行の残高証明書』の提出が必要なのです。

一方で、古物商許可には財産要件はありません。

つまり、個人で申請する場合でも法人で申請する場合でも、財産が無くても申請することができるのです。

つまり、規模の小さな法人や個人事業主であっても古物商の許可を取得することは可能です。

古物商許可が取れない要件はあるの?

古物商許可の取得に特別必要な資格はありませんでした。

しかし、『どんな方でも取得できるわけではありません

一定の要件にあてはまる方においては、古物商許可を取得することはできないのです。

それでは、許可を得ることができない要件(欠格要件)を確認していきましょう。

古物商許可を取得することができない要件(欠格要件)

  • 成年被後見人、被保佐人または破産者で復権を得ないもの
  • 禁固以上の刑、または特定の犯罪により罰金の刑に処せられ、5年を経過しないもの
  • 住居の定まらない者
  • 古物営業の許可を取り消されてから、5年を経過しない者
  • 営業に関して成年者と同一の能力を有しない未成年者

上記を見てもわかる通り、古物商許可が取れない要件(欠格要件)は厳しくありません。

例えば、過去5年以内に犯罪を犯していたり、未成年者である場合には許可を得る事ができない可能性がありますが、通常取引ができる成人の方であれば、許可を取得することはできるでしょう。

【古物商 Q&A】古物商許可取得に必要な資格はありますか?まとめ

古物商許可を取得するためには、特別必要な資格はありません。

また、許認可制度には『人・物・金』についての厳しい要件がありますが、
古物商許可には厳しい要件はありません。

そのため、中小企業や個人事業主であっても十分に取得できる可能性がある許可なのです。

一生有効な古物商ライセンス、要件の見直しがある前に取得してみてはいかがでしょうか?