【古物商の品目】道具類とはなにか完全解説・申請時の注意点

この記事は専門家が監修しています

道具商を目指すあなたへ

今回は、『道具類』をメイン品目に選び、『道具商』になることを検討されている方に向けて、道具類という品目について詳しくご紹介していきます。

道具商をざっくり説明すると、家庭用品全般を扱う古物商のことです。具体的には、家具・楽器・運動用具・CD・ゲームソフト・日用雑貨・おもちゃなどを指します。多くの家庭で日常的に使われているものを扱うので、仕入れがしやすい品目と言われています。

家具や運動用具を扱うのであれば、軽トラックなどを運転して買い取りや仕入れに行くことが日常なので、普通自動車免許は必須です。また、そういった性質の道具商で働いてノウハウを学ぼうとする場合、求人条件として普通免許必須のところが多いです。

そして、あなたが道具商の許可をとったら、下の道具商プレートを営業所に飾ることができます。

道具商プレート

許可申請で品目注意?!

道具類は、単品ではなく他の品目と合わせて申請することをおすすめします。道具類は取り扱うジャンルがとにかく幅広く、セットで取り扱いたい商品が他の品目に分類されていることが多い品目です。あなたのビジネスモデルにあわせて、どの品目と一緒に申請するべきか具体的に確認してみてくださいね。

一緒に申請したら可能性が広がるのは?

機械工具類

ゲーム機は機械工具類、ゲームソフトは道具類に分類されるため、ゲーム機本体とソフトをセット売りするには機械工具類の品目申請も必要です。リサイクルショップや中古ゲームショップを検討している場合は、機械工具類も一緒に申請しておきましょう。

事務機器類

パソコンや周辺機器は事務機器類、パソコンのソフトやDVDは道具類に分類されるため、パソコン関連の専門ショップを検討している場合は、事務機器類も一緒に申請しておきましょう。

⇨機械工具類・事務機器類の二つを道具類と一緒に品目申請すれば電化製品を含めた家庭用品全般を扱うことができます。

書籍類

マンガは書籍類、ゲームやCDは道具類に分類されるため、両方を取り扱うには書籍類の品目申請も必要です。ブックオフのように古本・CD・ゲームソフトを網羅するビジネスモデルを検討している場合は、書籍類も一緒に申請しておきましょう。

道具商のビジネスモデルって?

では、成功している道具商が実際に行っているビジネスモデルをご紹介していきます。
ご自身の計画に近いものがあればぜひ参考にしてみてください。

起業したての時期は、色々わからなくて不安なことも多いと思います。まずは成功しているモデルロールを真似してみる、というのも一つの手ではないでしょうか。

海外のアンティーク家具を現代日本の生活スタイルに合わせてリペア

海外のアンティーク家具は、インテリアに関心がある人達に常に需要がある、人気のジャンルです。ところが、そもそも海外の家は日本より大きいことが一般的なので、家具も日本のものより大きめです。そのため、海外のアンティーク家具は、現在の日本の住宅事情、特に都心部のマンションなどでは持て余すサイズのものが多いです。

また、つくられた時代には存在しなかった電化製品が一般家庭に普及するなど、生活スタイルも変化しています。そういった事情を汲んでアンティークインテリアを提案するためには、どういうオプションがあったら魅力的でしょうか。

① 家具の脚をカットする

海外の家具は、日本の家具より背丈が高いものが多いです。脚を少し切った方が、部屋の中での圧迫感が少なくなったり、まわりの家具とバランスがとれたりするケースも多いです。お客さん自身で家具の脚をきっちり同じ長さにカットすることはなかなか難しいので、指定の長さにカットできるオプションがあれば便利です。

② 電源コード用の穴を開ける

時代が変われば、家具の役割も変わります。アンティーク家具をテレビボードやパソコンデスクとして使いたい場合、コードやケーブルを通せる穴が側面にあれば配線を隠せるので、アンティークの雰囲気を壊すことを防げます。「どのへんに開けたらよいか」ということから専門的なアドバイスがほしいお客さんも多いので、穴を開けるオプションがあればきめ細やかなサービスと言えるのではないでしょうか。

③ メンテナンス用品のセット販売をする

例えば乾燥が気になった時やカップの輪染みなどちょっとした傷がついてしまった時に、どんな風にメンテナンスしていいかわからないお客さんも多いです。購入した家具の色や性質に適したニスやワックスやガイドブックをオプションで購入できれば、間違ったものを使って家具にダメージを与えることを防げます。

また、賃貸のマンションなどに住んでいる場合、床に家具の跡をつけてしまうことは極力避けたいところです。特にアンティーク家具は現代のものより重たいので、椅子を少しひいただけでも床にキズがついてしまうことがあります。オプションで家具の脚の裏にフェルトカバーを貼ってもらえれば、初日から安心して使うことができます。

道具類を扱う中で、とくに家具などを商品にする場合は、在庫の管理にスペースが必要です。家具を扱う場合は、ビジネスの規模とどの程度のリペアをおこなうのかを、まず検討しましょう。

安く大量に仕入れた家具をスピーディーに店頭に並べる薄利多売のリサイクルショップなのか、厳選して仕入れた家具を丁寧にリペアしてディスプレイするアンティークショップなのか、必要なスペースや手間、商品の値段が全く違ってきます。

楽器には愛着や相性があることを心にしっかり留めた取引

楽器には、「明らかな故障ではないけれどしっくりこない」「どうしてもこのメーカーのものでないとダメ」のような相性があります。また、長年愛用した楽器にはたくさんの思い出があり、物と割り切れないような愛着を持っている人も少なくありません。このような性質を持つ楽器という商品についてお客さんと気持ちよく取引をするには、どういう施策があったら望ましいでしょうか。

① 買い取り可能期間や保証期間が設定されている

しっくりこなかったり、飽きてしまったりした場合、購入後1ヶ月以内であれば購入価格の 80% にて下取りをしてもらえるサービスを行っている店もあります。期限を過ぎても買い取りはいつでもオーケー。

楽器は相性がある上に値段も安くないので、お客様は買い取りが約束されていると購入の踏ん切りがつきやすいのではないでしょうか。

中古品はメーカーの保証がありません。改造したものやお客さんの不注意による故障は対象外など細かい規定はありますが、店舗として無料保障がついているとお客様としては安心ですよね。

② 手元に在庫がなくても、探すところから請け負ってもらえる

またこの店では、「希少なモデルで他店でも探したが見つからない」「生産完了してしまった憧れのモデルを探している」などの場合、WEBの専用フォームに投稿すると、6ヶ月の間、該当する楽器が見つかったら連絡してくれます。
一人でいろんな店舗を回るのには限界があるので、プロの力が貸りられるのは心強いですね。

また、初心者で選び方も予算もわからない場合も、同じ専用フォームに希望の条件を書き込むと、おすすめの楽器を紹介してくれます。専門家のアドバイスがあると、全くの初心者の人には心強いですよね。

③ 買い取り時に親身になってもらえる

楽器は、売り手が特別な愛着を感じていることが多い品物です。「大切に扱ってもらえるか」「本当に手放していいのか」など迷いながら査定を受けているお客さんも少なくありません。

そんな時に、査定をしている店員さんから「鳴りが素晴らしい個体ですね。弾き込まれたルックスも渋いです」というような個人的感想を伝えてもらえたら、信頼関係が気づけて気持ちのいい取引ができるのではないでしょうか。

また、大切な楽器を売るのには、引っ越しや急に現金が必要など差し迫った事情がある方も多いです。「迅速に現金払いで対応してくれる」「大型アンプやキーボードなども含めまとめて一つの店舗で引き取ってもらえる」というようなきめ細やかな応対をすると、その場の関係だけでなく楽器好きの友人知人への口コミやSNSで良い評判が広まって、希少な楽器を売ってくれるお客さんが増えるのではないでしょうか。

家庭用品をビジネスモデルや商品の性質に沿って仕入れる

家庭用品を扱う道具商は、仕入れやすい分、何をどのくらい仕入れるかの見きわめが重要ポイントです。仕入れの際に見きわめを間違えると、在庫が溜まって回転率が悪くなり利益が下がってしまいます。

今現在どの程度需要がある品なのか、どの程度のクオリティのものまで買い取るか、どの程度の規模で在庫を管理するのか、など基準を明確にしておきましょう。

① 流行している品物かを考える

若者に人気のCDやゲームソフトは、その時に人気があるものが高値かつ回転率よく販売することができます。また、旬の季節が限られているスポーツ、例えばスキーなどは秋の終わりから冬は回転率がよいですが、夏に買い取っても数ヶ月先まで売れない可能性があります。

その時々の旬なものだけを買い取れば、回転率を優先させることができます。

逆に過去のゲーム作品や季節外れのスポーツ用品などを積極的に買い取ることで、売りやすさから常連のお客さんを獲得したり多様な商品を揃えることができたりします。

② どの程度のダメージまで引き取るか決めておく

選りすぐったものをリペアして店頭に並べるのか、薄利多売で大量に陳列するのかで、買い取りの基準は変わってきます。自分なりの基準を決めておきましょう。

機械工具類の例になりますが、動作不良の電化製品、主にはパソコンをジャンク品として扱っていると、パーツだけが欲しいお客さんにかなり需要があるそうです。

参照:【古物商の品目】事務機器類とはなにか完全解説・申請時の注意点

これを道具商にあてはめて考えてみましょう。今は空前のDIYブームで100円均一で工具などもそれなりに揃います。破損した家庭用品ジャンク品コーナーをつくったら、自分でリメイクしたいお客さんにそれなりに需要があるかもしれませんね。

③ あえて店舗を持たず「せどり」に専念する

店舗をかりて専業で道具商をする以外に、自宅でまずは副業から始めることもできます。後者の場合は、古物商の営業許可申請費用1万9000円+αだけで開業することも可能です。

そして、自宅で副業から古物商を始める方にオススメしたい商品はゲームソフトです。

ゲームソフトは本に比べると、市場にでまわっている本数が少ないです。また、本のせどりのようにある種のブームとして大勢が行っているわけではありません。そのため、店舗同士で情報の共有があまりされていないので、価格にばらつきがでやすい、つまり安く買って高く売れるお宝が見つかりやすいです。

おわりに

道具商は、生活の中で馴染みがある家庭用品を扱うので、古物商13品目の中では仕入れやすいとされています。その分、愛着のある品物を扱ったり、こだわりの一品を見つけるお手伝いをしたり、取引相手の気持ちに寄り添う必要がある品目でもあります。

道具商としてスムーズにスタートを切っていただくために、ひとつ強くオススメしたいことがあります。ご家族がいらっしゃる方は、まずはしっかりと自分の道具商としてのビジネスモデルを伝えてください。

道具商を行うために最も重要、と言ってもよいポイントは『家族の理解をしっかり得ること』です。いざ仕入れをはじめると、倉庫をかりていても自宅にも物がどんどん増えていきます。

また、自宅を事務所にした場合、例えば同業者に知らせる連絡先やお客様に発送する荷物の発送元などで、自宅の住所を記載することになります。

万が一の可能性ですが、取引に納得がいかなかったお客様が直接訪ねてくるかもしれません。ご家族にも負担をかけることなので、よく話し合って理解してもらってから起業しましょう。