古物商の会社を設立するときのポイント4つ

この記事はトラスト行政書士事務所が監修しています

2020年4月1日古物営業法が全面改正されました。詳しくは【2020年4月1日全面施行】古物営業法が改正されましたをご覧ください。

古物ビジネスが順調だから、今度、古物商の会社を設立しようと思うんだ。

古物商の会社を設立するときは、注意しなければならないポイントが4つほどあります。

  • 事業目的に古物営業を必ず記載する
  • 役員全員が欠格要件の審査対象
  • 申請は、主たる営業所の所在地を管轄する警察署で行う
  • 各営業所には管理者を設置する必要がある

このポイントを無視して会社を設立すると、古物ビジネスができなかったり、あとから余計な時間や費用が必要になることがあります。

今回は、古物商の会社を設立するときの、4つのポイントについて詳しく解説します。

① 事業目的に古物営業を必ず記載する

まず1つ目のポイントは、法人の事業目的についてじゃ。

会社を設立するときは、定款に事業目的を記載しなければなりません。

古物商の会社を設立するときは、事業目的に「古物営業をする旨」を記載しましょう。

会社は原則として、この事業目的の範囲でしか活動できないからです。

「古物営業をする旨」って、具体的にはどんな記載をすればいいの?

事業目的の記載については、

  • 古物営業法に基づく古物取引
  • 古物営業法に基づく古物商

上記のどちらかは、必ず記載しておきましょう。

さらに、ビジネスプランが決まっている場合は、上記に加えて個別の取引も記載しましょう。

  • 中古家電の買取と販売
  • 中古自動車の売買及び輸出入
  • 骨董品の売買及び委託販売

など、具体的な記載をすれば、より許可申請が受け付けてもらいやすくなります。

ポイントは「売買」「買取」の文言を入れることです。

「販売のみ」の記載では、古物取引とはなりません。

買取をするからこそ古物取引となるのです。

できるだけ詳しく記載した方がいいんだね。

たしかに、具体的に記載をすれば許可申請は受理されやすくなる。
じゃが、あまり具体的に記載しすぎると、将来、別の古物を扱うようになった場合に、定款変更が必要になる可能性があるから、注意が必要じゃ。

そっか~。どの程度具体的に記載するか迷うな~。

どういう記載がベストかは、事業内容や、警察署の判断によってケースバイケースじゃ。だから、もし迷ったら、申請する警察署に相談するか、行政書士という古物商の専門家に相談をするとよいぞ。

② 役員全員が欠格要件の審査対象

古物商の会社を設立するときの2つ目のポイントは、欠格要件です。

欠格要件とは古物商許可を取得できなくなる要件のことをいいます。

古物商許可の欠格要件には次のようなものがあります。

  • 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
  • 過去に犯罪歴のある人
  • 暴力団関係者
  • 住居不定者
  • 未成年者
  • 心身の故障により古物商または古物市場主の業務を適正に実施することができない者

個人事業主であれば、申請者と管理者だけ欠格要件に該当しなければよかったのですが、法人の場合は、役員全員が欠格要件の審査対象となります。

役員の中に1人でも欠格要件に該当する人がいたら、許可は取得できないのです。

ですから、古物商許可を申請する前に、あらかじめ、役員全員が欠格要件に該当しないかどうかチェックすることが重要です。

役員の人数が多いケースだと大変そう。

そうね。会社によっては、たまにしか出勤しない非常勤役員がいることもあるしね。

役員が多い会社だと、欠格要件のチェックにたくさんの手間と時間がかかる。
しかも、欠格要件に関する情報はとても重要な個人情報だから、慎重な調査が必要なんじゃ。

社内の担当者に任せたら、負担がとても大きそうだね。

そうね。だから役員の多い会社では、行政書士のような専門家に依頼をして、許可申請することをおすすめするわ。

③ 申請は、主たる営業所の所在地を管轄する警察署で行う

古物商の会社を設立するときの3つ目のポイントは、申請をする警察署の場所です。

古物商許可の申請は、主たる営業所の所在地を管轄する警察署で行います。

主たる営業所?

主たる営業所とは、営業の中心となる営業所のことを言います。

古物商許可の申請では、複数の営業所を1回で申請することができます。

例えば、『〇〇ストア 東京本店』と、『〇〇ストア 大阪店』を、1回で申請する場合、2店の中から、主たる営業所を1ヶ所決めます。

このとき、注意しなければならないのが、主たる営業所は、営業の中心となっている実態がないといけません。

『〇〇ストア 東京本店』は、屋号に本店とありますが、もし、『〇〇ストア 大阪店』の方が、実態として営業の中心になっているのであれば、『〇〇ストア 大阪店』が主たる営業所となります。

あくまで、営業の中心としての実態が重要なんじゃ。屋号は関係ないぞ。

申請する営業所が1ヶ所しかなければ、その営業所が、主たる営業所です。

会社の所在地を管轄する警察署と間違えることもあるから、注意するんじゃよ。

法人の古物商は、必ずしも、会社と営業所が同じ場所にあるとは限りません。

法人によっては、営業所とは別の場所に、オフィスを構えているケースもあります。

このような場合、古物商許可を申請する警察署を、会社の所在地を管轄する警察署と間違えないようにしましょう。

古物商許可を申請する警察署は、主たる営業所の所在地を管轄する警察署です。

④ 各営業所には管理者を設置する必要がある

4つ目のポイントは、管理者についてです。

管理者って何?

管理者とは、営業所の責任者のことをいいます。

管理者は、各営業所に1人設置しなければなりません。

例えば、5ヶ所の営業所で古物営業をするのであれば、5人の管理者が必要になります。

管理者は古物取引の責任者ですから、会社にとって信頼できる人を選任しなければなりません。

また、管理者には役員とほぼ同じ欠格要件があります。

ですから、管理者を設置するときは、その管理者が欠格要件に該当しないかどうか、あらかじめチェックしておく必要があるのです。

管理者として選任した社員が退職した場合はどうなるの?

管理者である社員が退職したり、転勤した場合は、変更届出という手続きが必要になるから注意するんじゃ。

1回の許可申請で複数の都道府県に営業所を置けるようになった

法改正によって、2020年4月1日から、1回の古物商許可申請で、複数の都道府県に営業所を置けるようになりました。

それまで、古物商許可は、都道府県単位の許可でした。

そのため、複数の都道府県に営業所を置く場合、それぞれの都道府県で、古物商許可を取得する必要がありました。

そうなんだ~。それは面倒だね…

現在、古物商許可は全国共通の許可なので、古物商許可を1つ取得するだけで、全国どこにでも営業所を置くことができます。

古物商許可を申請するときに、複数の都道府県の営業所を、同時に申請することもできます。

おぉ~!法人には特にありがたい改正だね!

法人は、個人よりも全国展開をする可能性が高いもんね!

古物商の会社を設立するときのポイント4つ まとめ

古物商の会社を設立するときのポイントは以下の4つです。

  • 事業目的に古物営業を必ず記載する
  • 役員全員が欠格要件の審査対象
  • 申請は、主たる営業所の所在地を管轄する警察署で行う
  • 各営業所には管理者を設置する必要がある

ただし、これらのポイントに上手く対応するには、専門的な知識が必要になることがあります。

場合によっては、行政書士のような専門家に依頼するなどして、効率的に進めていくのがよいでしょう。

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