【古物商許可の取得】自動車やトラックなどの車両を営業所にできる?

この記事は専門家が監修しています

リサイクルショップを移動販売でやったら面白いと思わない?

移動販売のリサイクルショップね! 面白いかも!

古物商許可申請では、必ず営業所の場所を申請します。
営業所とは一般的に考えると店舗や自宅などですが、こぶ吉が思いついたように、移動販売用のトラックなどは、営業所として認められるのでしょうか?

ズバリ! トラックなどの車両を営業所として申請することはできないのじゃ!

えー。できないのー。

せっかく思いついたのにね。残念でした。

では、ここからは自動車やトラックなどの車両がなぜ営業所にできないのかを詳しく解説していきます。

営業所は不動産でなければならない

なんでトラックは営業所にできないのさ!

ちゃんと説明するから、そう怒るでない。

営業所はまず前提として、不動産である必要がある!
つまり建物でないとダメだということじゃ。

古物商許可申請 別記様式第1号その2

古物商許可の申請書を見てみてほしい。
営業所の“住所”を書くじゃろ。
トラックに住所なんてないんだから、そもそもトラックを営業所に申請しようにも、申請書を書きようがない!


うっ……あっ!そうだ、トラックはいつも自宅に停めるから、自宅の住所を書けば何とかなるでしょ……!

何ともならんな。
トラック自体が登記されているわけではないしな。

『不動産』とは『不動の財産』
建物って建っている場所から動くことはないじゃろ。
容易に移動できるものは不動産とはならん
トラックは容易に移動……

……できます。

だからトラックは不動産とはならない!
そして営業所は不動産でないといけない。
よって、不動産ではないトラックを営業所には……?

……できませんッ!

分かったらよろしい。

どうやら論破されちゃったみたいね。

営業所は不動産であることが前提です。
不動産ではないトラックは、営業所とは認められません。

営業所では古物を適切に管理しなければならない

くっそー。リサイクルショップの移動販売やりたかったなぁ……

トラックを営業所にできない理由は他にもあるぞ。

もういいよ。ダメなのは分かったから。

そんなこと言っちゃダメ。私はもっと詳しく知りたい!

よい心がけじゃ。こぶ吉にも見習ってもらいたい。
では、後学のためにも、その他の理由も教えてしんぜよう!

わーい!

……

では、始める。
営業所には管理者を置くことが義務づけられているのは知っておるか?

はい!

では、管理者とは一体何をするのかな?

えっと……古物をきちんと管理したり……

そうじゃ、もう一つぐらい出るかな?

警察との窓口の役割です!

ご明答! やるじゃないか、こぶ吉!

あれ? こぶ吉、いま何か隠さなかった?

何も持ってるわけないでしょ! 教科書なんて隠し持ってないし!

ん? どうかしたか? 続けるぞ。
そう、管理者とは古物を適正に管理したり、何かあったとき警察との窓口の役割をになってくれる人のことじゃ。
もし、営業所がトラックだと、建物と比べると古物の適正な管理が行えるとは思えん。

それに、いつでも容易に移動できるので、警察の捜査協力も適切に行えるかというと難しいと言える。
よって、管理者が適切に業務を果たせないであろうトラックによる営業所は、営業所と認めることはできないということじゃ!

よく分かりました! ドクター!

さっき何か隠したよね?

……

営業所では古物の適切な管理が求められます。
トラックの防犯性はどうしても建物には劣ります。
もし、トラックの営業所があるとすれば、移動が容易にできるため、警察の捜査協力があった際、営業所ごと逃げ出すなんてこともできてしまいます。
それでは、古物の適切な管理はできませんので、トラックは営業所として認められません

仮設店舗ならトラックでもアリ!?

はぁ……営業所をトラックで申請してみたかったなぁ……

よっぽど悔しかったんじゃな。
なら、ちょっとだけいいことを教えてやろう。

いいこと!?

2018年の法改正では先述の簡易取消制度のほかに、『仮設店舗の届出』もスタートした
どんな制度かを簡単に言うと、今まで仮設店舗では古物を売ることしかできなかった。
じゃが、この制度によって、仮設店舗でも古物の買い取りができるようになった。
そんな制度じゃ。

うんうん。

注目してほしいのは、この”仮設店舗“。
仮設店舗とは、『容易に移動できる店舗』のことなんじゃ。
例えば、デパートの催事場に期間限定で作ったお店のことを指す。

容易に移動できる店舗……

こぶ吉、それって……!?

そうじゃ。
トラックの移動販売は“容易に移動できる店舗“と解釈することもできる!

やったー! リサイクルショップの移動販売ができるじゃん!!

ちょっと待ってこぶ吉! これって、あくまで仮設店舗としてならOKってことでしょ?

そう! いいかこぶ吉、注意して聞くんじゃ。
せど美の言う通り、仮設店舗としてなら認められる”かもしれん”ということじゃ。
営業所としてはやはりトラックは認められん。
この方法を行うには、きちんと不動産を営業所として許可を取ったうえで、仮設店舗の営業届出をトラックによる店舗で行わないといかんぞ!

おっ、そうか!

そしてワシは、さっき、「仮設店舗としてなら認められる“かもしれん”と言ったぞ。

かもしれん……!?

この制度が言う仮設店舗とは、例に挙げたようにイベント会場などを想定している。トラックによる移動販売は想定していないだろうから、すんなり許可が下りるとは考えにくい。

うーん……

そして仮設店舗営業の届出には、仮設店舗を設置する場所の住所を記入する。
もしトラックが仮設店舗と認められたとしても、届出に書いた場所にしかトラック仮設店舗の設置はできない
こぶ吉のイメージするような『トラックであちこち回る移動販売』とはいかず、『トラック仮設店舗をイベント会場などに設置する』といった感じにはなってしまうじゃろう。

なるほど、考えものだなぁ……

仮設店舗としてならトラックは認められる可能性はあります。
どうしてもトラックなどの車両を使って仮設店舗営業を行いたいのなら、警察に事前に相談することをおすすめします。

営業所として認めてもらうには資料の添付が必須

色々な決まりに照らし合わせてみれば、トラックを営業所にできないということが、よく分かったであろう。

はい、そういった理由があるのなら仕方ないです……諦めます……

落ち込まないで。

トラックなんて論外じゃが、建物だって営業所として認めてもらうのは結構大変なんじゃ。

建物でも!?

ある物件を営業所として認めてもらうには、その物件が営業所としての条件をクリアしていることを証明するために、疎明資料が必要になってくる
疎明資料とは、聞き慣れない言葉じゃが、簡単に言えば証明資料ということじゃ。
ここからは、営業所として認めてもらうために必要な疎明資料について解説するとしよう。

営業所の使用権限

営業所として申請したい場所は、申請する人にその場所の使用権利がなければ、営業所とは認められんのじゃ。

自分の建物なんだから、好きに使っていいでしょ。

そうそう、大体、使用権利なんて誰が決めてるのよ?

例えば、自宅マンションを営業所にしたいとする。
この場合、自分で借りてる我が家なんだから、自分で好き勝手に使っていいように思うじゃろ?

うん! 自宅だもん!

じゃが、法律的には使用権利はマンションのオーナーにあるんじゃ!

えー!

じゃぁ自宅マンションを営業所にしてる人は、どうやって認めてもらったの?

この場合、マンションの部屋を契約しているのが誰かを示すために、マンションの『賃貸借契約書』がまず一つ。
そして、マンションのオーナーからもらう「古物商の営業にこの部屋を使っていいですよ」という旨が書かれた『使用承諾書』
この2つの書類を、申請の際、疎明資料として提出することで、晴れて申請者に自宅マンションの使用権利が認められる。

面倒くさい!

これが持ち家なら使用権利は持ち主にあるが、その場合であっても、それを証明するために家の登記簿謄本などを、疎明資料として提出する必要がある!
許可をもらうには何かと証明のために書類が必要なんじゃ。

面倒くさい!!

今言ったのは一例で、様々な事情が重なれば、使用権利を認めてもらうだけでも、もっとたくさんの疎明資料が必要になることもあるんじゃ。
そんなに面倒くさいと思うのなら、許可申請を行政書士に代行してもらうとよい
面倒な書類集めを全部やってくれるぞ。

行政書士ならトラックを営業所にすることも……

できないよ。

当然じゃ

独立性があるか

営業所としたい物件に独立性が保たれていないと、その物件は営業所とは認めてもらえない。

独立性って?

うむ、『独立性』とは何か。
例えばレンタルオフィスを営業所として申請したいとしよう。
一般的にレンタルオフィスは、借りている会社間の区切りを、パーティションなどで簡易的に分けているだけのことが多いじゃろ。
このような場合、会社間の行き来が容易にできてしまうので、“独立性がない”と判断されてしまうのじゃ。

これだと防犯上も良くないもんね。

そうじゃな。
これがたとえ、しっかりした壁で仕切られていてもだな、建物の入口が一つしか無かったりして、自社に入るために他の会社のスペースを通らざるえないような造りだったなら、これも独立性がないと判断されてしまうんじゃ。

えー!?

独立性を証明するにはどんな疎明資料が必要なの?

独立性の判断に用いられる疎明資料は、営業所の間取りが書かれた図面などがある。
都道府県によっては営業所の最寄りの地図などを求められることもある。

トラックに図面なんて無いもんね。そりゃぁトラックは営業所にできないよね。

独立性の判断は疎明資料以外に、警察が直接、営業所に出向いて確認することもあるぞ。
建物の外からザックリ確認したり、中まで入ってしっかり確認したり、様々なんじゃが、直接の確認が行われるのは結構まれなことじゃ。

警察が確認に来て、「営業所はこのトラックです」なんて言ったら、即アウトだよね。

古物商許可申請で営業所を認めてもらうためには、疎明資料が必要です。
営業所の使用権利、営業所の独立性など、認めてもらうための条件が複数あり、これらの条件を満たしていることの証明として、疎明資料(証明資料)を申請書類に添付します。

トラックを営業所として申請する場合、条件も満たしませんし、それを証明する疎明資料も存在しないので、やはり、トラックを営業所として申請するのは不可能です。

トラック問題を簡易取消制度に当てはめてみると

2018年10月24日から古物営業法の新しい制度がいくつかスタートしたのじゃが、その中に、『簡易取消制度』という制度があるのを知っておるか?

知らな~い。

何それ~。

古物商許可は有効期限のない一生使える免許じゃ。
一見いいことじゃが、それが災いして、古物商を廃業状態になっておる者が免許を放置しているということが多々起こっている。

うんうん。

警察としては、こういった状態の免許は悪用される恐れもあるので、速やかに許可を取り消したい。

なるほど、そうね。

従来の取り消し制度では、聞き取り調査を行うなど、手続きに手間と時間がかかったんじゃ。
これを解消するため簡易取消制度はつくられた。
新しい制度では、古物商の所在地の確認ができないと分かったら、まず官報によって公告する。
公告後30日経っても申し出がなければ、その時点で許可を取り消せるようになったんじゃ

へぇー。でもこれって、トラック問題と何か関係があるの?

もしトラックを営業所とすると、所在の確認なんてできんじゃろ?
だから、簡易取消で許可が取り消されてしまうんじゃ。
まぁ、そもそもトラックを営業所として許可を取得することができないから、ありえない話なんじゃが。
参考までに。

もう! トラックは営業所にできないってことは分かったよ!
そんなに何回も言わないでよ……

2018年から新たに始まった簡易取消制度によって、古物商の所在地の確認が取れないと分かれば、官報に公告され、30日経っても申し出が無ければ古物商許可は取り消されてしまいます

トラックを営業所にした場合の話はタラレバなのでありえないですが、この制度が始まったことで、うっかり古物商許可を失効してしまうリスクが高まりました。
営業所の住所変更など、申請内容に変更があったら速やかに届け出るよう心がけましょう。

【古物商許可の取得】自動車やトラックなどの車両を営業所にできる? まとめ

古物商許可申請の際、トラックなどの車両を営業所として申請することはできません!

そもそも、営業所は不動産でなければならない前提があります。
よって、不動産ではないトラックなどの車両は、営業所とすることはできません。

トラックなどの車両を営業所とすることは不可能ですが、どうしても車両を店舗に使いたい場合、仮設店舗営業という手があります。

仮設店舗とはイベント会場などに設置する期間限定の店舗で、『容易に移動できる店舗でなければならない』という条件があります。
トラックなどの車両は、容易に移動できる店舗と解釈できるため、許可が下りる可能性があります。

トラックを使って営業したいという方は、最寄りの営業所や、古物商専門の行政書士などに相談してみてください。

スポンサーリンク

スポンサーリンク

当サイトおすすめ 【取得率100%】古物商許可専門のトラスト行政書士事務所
https://kobutsudaikou.com/
古物商許可取得がネットで完結!トラストなら即日着手&古物営業に必要な特典付き(15,000円相当)





必要書類や書類の記入方法に関するご質問は、当サイトにて詳しく解説しておりますので各記事をご覧ください。

※ 無料相談での回答によって生じる一切の損害につき、当所は責任を負いかねます。無料相談の回答(録音データ・メール・LINE等)を弊所に無断で転用することを固く禁じます。