個人の古物商許可は、法人の許可を取った後に返納するべき?

この記事はトラスト行政書士事務所が監修しています

2020年4月1日古物営業法が全面改正されました。そのため記事の内容に一部古い情報がある場合があります。詳しくは【2020年4月1日全面施行】古物営業法が改正されましたをご覧ください。

個人の古物商許可を持っている人が、新たに法人の古物商許可を取るということがあるでしょう。

そのようなとき、個人の古物商許可を返納する義務はありません。

ビジネスモデルに合わせて、個人の許可は返納して法人の許可だけにするか、両方の許可を持ち続けるかを、選ぶことになります。

個人で古本屋をやってたけど、儲かってきたから、節税のために法人化することにしたよ。

個人的にせどりをやってたけど、仕事でも、親の中古車販売の会社を継ぐことになったわ。

こぶ吉とせど美のケースを例に、個人の古物商許可を返納するべきか、返納すべきでないかを解説しましょう。

ビジネスモデルによって判断する

個人の古物商許可を持っている人が、新たに法人の古物商許可を取るということがあります。

そのようなとき、個人の古物商許可は返納するべきか、返納すべきでないか悩むところですが、どちらでも構いません。

これは、古物商のビジネスモデルで、ある程度判断できます。

個人で古本屋をやってたけど、儲かってきたから、節税のために法人化することにしたよ。

個人的にせどりをやってたけど、仕事でも、親の中古車販売の会社を継ぐことになったわ。

こぶ吉とせど美を例に、個人の古物商許可を返納するべきケースと、返納すべきでないケースを、それぞれ解説しましょう。

返納するべきケース:法人化

個人で古本屋をやってたけど、儲かってきたから、節税のために法人化することにしたよ。

こぶ吉のように、個人でやっていた古物商のお店が繁盛して、そのまま法人化するということがあるでしょう。

そのようなケースでは、個人の古物商許可は返納するべきです。

なぜ、個人の古物商許可を持っている人が、新たに法人の古物商許可を取る必要があるの?

法律で、個人と法人は、別個のものとして扱われます。

こぶ吉のように、個人のお店がそのまま法人化したからといって、元々持っていた個人の古物商許可で、法人としての古物営業を行うことはできません。

設立した法人で古物営業を行うには、その法人の名義の古物商許可が必要なのです。

今後、個人で取引することはないだろうから返納するべき

こぶ吉のように、個人でやっていた古物営業をそのまま法人化しただけなら、個人の古物商許可は返納するべきです。

うちの店のこと以外で、古物の取引をすることはないね~。

こういったケースでは、今後、個人として古物営業を行う機会はほとんどないでしょうから、個人の古物商許可を持っていてもあまり意味がありません。

使わない古物商許可を持っていてもしょうがないので、個人の古物商許可は返納するべきです。

使わない古物商許可を持ち続けていると、罰金を払うことになる可能性もあります。

えっ!?そうなの?

使っていない古物商許可を返納しなかったら罰金

古物商許可を取ってから、6ヶ月以上経っても古物営業を始めていない。

または、古物営業を行っていたが、6ヶ月以上休止している状態であれば、古物商許可を返納しなければなりません。

これは、古物商許可のルールとして決められていることで、守らなかった場合、返納義務違反という違反になります。

個人の古物商許可と、法人の古物商許可は、別個のものです。

たとえ、法人として古物営業を行っていても、個人としての古物営業が6ヶ月以上なければ、個人の古物商許可の方は、返納義務の対象になります。

これからは、もっぱら法人として営業するだろうから、個人の許可は返納した方がいいね。

返納義務違反になると、最悪の場合、10万円以下の罰金を科せられる可能性もあります。

10万円!?そんなに…今すぐ返納してこよう。

法人化前と管理者が同じなら必ず返納することになる

そもそも、こぶ吉のように、個人でやっていた古物営業をそのまま法人化する場合、個人の古物商許可を必ず返納することになるケースがあります。

それは、法人化前とあとで、同じ人を管理者にしているケースです。

えっ!?そうなの?

古物商許可を申請するとき、必ず営業所の『管理者』を決めます。

原則として、1つの営業所には1名の管理者が必要となります。

個人で営業していたときと同じ人を管理者にして、法人の古物商許可を申請するとしましょう。

その場合、個人の許可と、法人の許可で、同じ人が管理者を兼ねることになるので、原則として法人の古物商許可は申請できません。

個人で営業していたときと同じ人を管理者にしたいときは、先に、個人の古物商許可を返納してから、法人の古物商許可を申請するのが原則です。

法人化前と同じ管理者で申請する際、個人の許可の返納を後回しにしてもらえる

個人で営業していたときと同じ管理者で、法人の古物商許可を申請する場合、先に、個人の古物商許可を返納してから、法人の古物商許可を申請すると、先述しました。

古物商許可は、どんなに急いで申請しても、取得までに約40日かかります。

となると、少なくとも40日間は古物商許可がない状態となり、その間、古物営業ができなくなってしまいます。

それでは可哀相なので、このように法人の古物商許可を申請するケースでは、特別な措置が取られていることが多いです。

どんな措置?

法人の古物商許可を取ると同時に、個人の古物商許可を返納することを条件に、個人の許可の返納は後回しにして、先に法人の許可の申請を受け付けるというものです。

へぇ~。そんなことしてくれるんだね~。

ただし、この措置は警察署によって判断が分かれるものです。

どこの警察署でも、必ずこのような措置が取られているわけではないので、気をつけましょう。

返納すべきでないケース:別のビジネスで取る

個人的にせどりをやってたけど、仕事でも、親の中古車販売の会社を継ぐことになったわ。

せど美のように、個人のもとはまったく違ったビジネスモデルで、法人の古物商許可を取るということがあるでしょう。

そのようなケースでは、個人の古物商許可は返納すべきでないです。

なぜ、個人の古物商許可を持っている人が、新たに法人の古物商許可を取る必要があるの?

法律で、個人と法人は、別個のものとして扱われます。

せど美のように、個人の古物商許可を持っていても、その許可を親の会社による古物営業に使うことはできません。

親の会社を継いで社長としても古物営業を行うには、会社の名義で法人の古物商許可も必要なのです。

別々のビジネスで、どちらも続けるつもりなら返納すべきでない

個人的にせどりをやってたけど、仕事でも親の中古車販売の会社を継ぐことになったわ。

せど美のようなケースでは、個人で行っていた内容の取引を、法人の方で行うことはほとんどないでしょう。

逆に、法人で行っていた内容の取引を、個人の方で行うこともほとんどないでしょう。

個人と法人で、まったく違ったビジネスモデルの古物営業を行うのであれば、個人の古物商許可は返納しない方が良いです。

個人の方は、お小遣い稼ぎ程度のCDせどりよ。会社は中古車を専門に扱ってるわ。

CDのせどりを、中古車売買の会社で行うことはないでしょうし、中古車の売買を、せど美が個人的に行うこともないでしょう。

このように、それぞれの古物営業が独立していて、どちらも続けるつもりであれば、個人の古物商許可は返納すべきではありません。

2つの許可を持ったままにすれば、個人的なCDのせどりも、会社による中古車の売買も、両方続けられます。

会社の許可はもちろんだけど、趣味のせどりも続けたいから、W持ちにしよう!

法人の古物商許可申請の際は事情を説明しておく

せど美のように、個人で古物営業を行っていて、新たに法人の古物営業も並行して行うときに、注意することがあります。

法人の古物商許可を申請するときに、担当の警察官に事情を話しておくということです。

個人と法人の古物商許可を両方持つというのは、あまりないケースです。

なので、法人の許可を申請するとき、「個人の許可は返納するように」と、担当の警察官に促されることが考えられます。

ですが、せど美のような事情を担当者に説明すれば、2つの許可を持つことを認めてくれる可能性が高いです。

個人の取引をしなくなるようなら返納するべき

最近、社長業が忙しくなってきて、CDせどりをやる暇がなくなってきちゃった…

個人の古物営業と、法人の古物営業を並行して行うつもりでも、一方がおろそかになってくることもあるでしょう。

そのようなことになったら、使わなくなった古物商許可は返納するべきです。

こぶ吉の章でも解説しましたが、古物商許可を取ってから、6ヶ月以上経っても古物営業を始めていない。

または、古物営業を行っていたが、6ヶ月以上休止している状態であれば、古物商許可を返納しなければなりません。

これを守らないと、最悪の場合、10万円以下の罰金を科せられる可能性もあります。

えっ!?10万円も払ってらんないわよ~。

法人の古物営業が忙しくなったりして、個人の古物営業を6ヶ月以上休むようであれば、個人の古物商許可は返納するべきです。

手続きが難しかったら行政書士に頼むといい

古物商許可を返納するのは簡単にできます。

しかし、個人の許可を返納せず法人の許可を申請する場合は、行政書士に頼むことをおすすめします。

個人と法人の古物商許可を両方持つというのは、あまりないケースです。

普通の申請よりも難しいでしょう。

行政書士の業務は、古物商許可の申請書類を用意することだけではありません。

担当の警察官への説明なども代わりにやってくれる場合があります。

申請の手続きが難しいと感じたら、頼んでみるといいでしょう。

個人の古物商許可は、法人の許可を取った後に返納するべき? まとめ

個人の古物商許可を持っている人が、新たに法人の古物商許可を取ったとき、個人の古物商許可を返納する義務はありません。

ビジネスモデルに合わせて、個人の許可は返納するか、両方の許可を持ち続けるかを選びます。

個人の古物商許可を返納するべきケースと、返納すべきでないケースは、次のようなときです。

返納するべきケース
個人でやっていた古物営業を、そのまま法人化するケース
返納すべきでないケース
個人と法人で、まったく違ったビジネスモデルの古物営業を行うケース

手続きが難しいと感じたら、行政書士に頼むといいでしょう。

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