【古物営業法】これまでの改正まとめ

この記事はトラスト行政書士事務所が監修しています

2020年4月1日古物営業法が全面改正されました。詳しくは【2020年4月1日全面施行】古物営業法が改正されましたをご覧ください。

2018年から2020年は、古物営業法の改正が多かった2年間でした。

この2年間にこれだけの改正がありました。

2018年(平成30年)10月24日改正

  • 仮設店舗の営業制限の見直し
  • 簡易取り消し制度の新設
  • 欠格要件の追加
  • 非対面取引の本人確認方法の追加
  • 古物台帳に記載する情報の追加(自動車)
  • 主たる営業所等届出(現在は廃止)

2019年(令和元年)12月14日改正

  • 欠格要件の変更(成年被後見人・被保佐人の要件)

2020年(令和2年)4月1日改正

  • 許可単位の見直し

うわぁ~。こんなにたくさんの改正があったのか~。

ここらで古物営業法の改正をおさらいしておこう。

2018年から2020年までの古物営業法の改正について、詳しく解説しましょう。

2018年10月24日改正:6項目

2018年(平成30年)は多くの改正が同時に行われました。

どんな改正だったかを、ひとつずつ解説しましょう。

仮設店舗の営業制限の見直し

2018年(平成30年)10月24日から、仮設店舗でも古物の買い取りができるようになりました。

便利になったよね~。

この改正までは、仮設店舗では古物の販売しかできませんでした。

古物の買い取りもできるようになったことで、仮設店舗でも営業所と同じような営業ができるようになったのです。

ちなみに、改正前、仮設店舗は「露店」という名称でしたが、この改正から「仮設店舗」という名称にあらためられました。

仮設店舗とは、期間限定の簡単な店舗のことじゃな。

仮設店舗は期間限定の特設店舗

仮設店舗とは、イベント会場などにテントやテーブルなどを並べて作る、期間限定の簡易的な店舗のことです。

古物商は、事前に届け出をすることで、普段の営業とは別に仮設店舗での営業を行うことができるようになっています。

仮設店舗での営業を行うには、古物商許可の内容が「行商する」になっている必要があります。

仮設店舗の営業をしたいときは、必ず届け出をするんじゃ。

事前に届け出が必要

仮設店舗での営業を行いたい場合は、営業したい日の3営業日前までに、仮設店舗営業届出書を警察署に届け出る必要があります。

「3日前」じゃなくて「3営業日前」じゃから注意するんじゃよ。

警察署の窓口は土日祝日は開いていません。

例えば、仮設店舗での営業を月曜日に行いたい場合、届け出の期限は、前週の金曜日ではなく、前週の水曜日となるので注意しましょう。

届け出る警察署はどこでもいいんだっけ?

仮設店舗営業届出書の届け出先は、基本的に、仮設店舗の設置場所の所在地を管轄する警察署となります。

ただ、普段、東京都で営業している古物商が、大阪に仮設店舗を設置するといったこともあるでしょう。

そういったケースでは、届け出のためだけに遠方に行くのが大変なので、主たる営業所の所在地を管轄する警察署でも、届け出が認められる場合があります。

認められるかは各警察署の判断によるので、届け出の前に問い合わせるようにしましょう。

届け出が難しいと感じたら、行政書士にお願いするとよい。

届け出に困ったら行政書士

仮設店舗営業届出書の書き方が分からない、忙しくて届け出る時間がとれないといったときは、行政書士に頼むといいでしょう。

行政書士に頼めるのは、古物商許可の申請書類の準備だけではありません。

仮設店舗営業届出書など、許可申請以外の書類の準備も頼むことができます。

届出書類の準備だけでなく、警察署への提出もやってくれる行政書士もいます。

許可申請のときにお世話になった行政書士さんに相談してみよう~。

簡易取り消し制度の新設

2018年(平成30年)10月24日から、公安委員会は、所在が分からない古物商が持っている許可を、簡単に取り消せるようになりました。

それまでは取り消すのに時間がかかったんだっけ?

改正前、公安委員会が、所在が分からない古物商が持っている許可を取り消すとき、まず、古物商の所在が3ヶ月以上不明になっていることを、立証する必要がありました。

それから、古物商に意見をうかがう、聴聞という手続きを行うことで、古物商許可を取り消すことができました。

時間、手間、コストがかかったんじゃな。

改正後は、まず、古物商の所在が不明だと分かった時点で、すぐにそれを官報(国の機関紙)で公告(お知らせ)します。

そして、公告から30日経っても古物商から申し出がなければ、そのまま古物商許可を取り消すことができるようになりました。

所在が分からない古物商は、なんで許可を取り消されるの?

警察の捜査に支障が出るし悪用されるおそれもある

窃盗事件が起きると、公安委員会(警察)は古物商に捜査協力をお願いすることがあります。

古物商の所在がちゃんと登録されていないと、いざ捜査協力をお願いすることになったとき、連絡がつかなくなってしまいます。

営業所を移転したのに住所変更の手続きをしていない古物商や、廃業したのに届け出ていない古物商をそのままにしていると、捜査に支障をきたしてしまうのです。

また、所在が分からない古物商の許可は、他の誰かに悪用される可能性もあります。

そのため、公安委員会は、所在が分からない古物商はただちに排除したいと考えています。

そういう理由があったのか~。

だから、許可を取り消されることがないように、手続きは忘れずにやっておくんじゃよ。

登録情報に変更があったらすみやかに手続きをする

営業所の移転や、自宅の引っ越しなどで、古物商として公安委員会に登録している情報に変更があったら、すみやかに変更の手続きをしましょう。

手続きをおこたっていると、所在不明と判断されて、簡易取り消し制度によって古物商許可を取り消されてしまうかもしれません。

また、古物商を廃業する場合も、必ず届け出を行いましょう。

ふきだし「どうせ廃業するんだし、手続きなんて無視すればいいや。」

と、放っておく人もいるでしょうが、そうすると、返納義務違反として10万円以下の罰金を科せられる可能性もあります。

やっぱ手続きはちゃんとするべきだよね!でも、そういうの難しくて苦手なんだよなぁ…

手続き関係で困ったら、行政書士にお願いするんじゃ。

手続きに困ったら行政書士

古物商の登録情報を変更する手続きが難しいと感じたら、行政書士に頼むといいでしょう。

営業所の移転など、営業所に関する変更手続きは特に複雑なので、行政書士にやってもらうのがオススメです。

書類の準備だけでなく、警察署への提出も頼めるので便利です。

欠格要件の追加

2018年(平成30年)10月24日から、古物商許可の欠格要件(欠格事由)に次の2つが追加されました。

  • 窃盗罪で罰金以上の刑となり、刑の執行を終えてから5年経っていない者
  • 暴力団員、元暴力団員、もしくは暴力的不法行為をするおそれのある者

欠格要件とは、当てはまると古物商許可を取れない要件のことじゃな。

古物商許可は盗品の流出を防ぐためにつくられた許可です。

そんな許可を、窃盗罪(泥棒)で捕まったことのある人や、暴力団員に取らせたら、許可を悪用されるおそれがあるので、古物商許可の目的を果たせません。

そのため、2つの欠格要件が追加されました。

犯罪者の要件は改正前からあったんじゃよ。

窃盗罪に限らず犯罪全般が欠格要件

改正前から、どんな犯罪でも基準を超えた刑罰を受けると、欠格要件に当てはまります。

改正で追加された窃盗罪以外にも、次の犯罪をして罰金以上の刑となり、刑の執行を終えてから5年経っていない人は、古物商許可を取れません。

  • 背任罪
  • 遺失物・占有離脱物横領罪
  • 盗品等有償譲受け罪

古物営業法違反の

  • 無許可営業
  • 古物商許可の不正取得
  • 古物商許可の名義貸し
  • 営業停止命令違反

また、上記以外の犯罪だと、罰金より重い刑である禁錮(きんこ)以上の刑となり、刑の執行を終えてから5年経っていない人は、古物商許可を取れません。

改正前は、窃盗罪を犯しても、罰金で済んだら古物商許可が取れたってことだね!

どの犯罪にも共通することで、基準に満たない刑で済んでいれば、古物商許可を取ることができます。

また、基準を超えた刑となっても、刑の執行を終えてから5年経てば、古物商許可を取れるようになります。

そして、執行猶予がついた場合は、執行猶予が明けた日から古物商許可を取れるようになります。

暴力団員の要件は、暴力団員ではなくても当てはまることがあるから注意するんじゃ。

暴力団員の欠格要件は一般市民でも当てはまる可能性がある

暴力団員に関する欠格要件は、詳しく書くとこのようになります。

  • 暴力団員
  • 暴力団をやめて5年経っていない者
  • 暴力団以外の犯罪組織に所属していて、集団的、常習的に暴力的不法行為をするおそれのある者
    (過去10年間に暴力的不法行為をしたことがある者)
  • 「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律」により、公安委員会から命令、指示を受けて3年経っていない者

①、②は、暴力団員に関する要件です。

暴力団に所属している人は、たとえ犯罪行為をしなくても、所属している限り古物商許可を取ることはできません。

暴力団をやめても、すぐに古物商許可を取ることはできず、やめてから5年経たないと取れるようにはなりません。

③、④は、暴力団員ではない人に関する要件です。

暴力団員ではなくても、暴力団まがいの犯罪組織に所属している人は、過去10年間に暴力的不法行為をしていると、古物商許可を取れません。

④に関しては、犯罪組織に所属していない一般市民でも、当てはまる可能性があります。

例えば、暴力団にお願いして人を脅したりすることは、「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律」という法律に違反する行為です。

そのようなことをすると、公安委員会から命令、指示といった処分を受けることがあります。

そういった処分を受けると、処分を受けてから3年経たないと、古物商許可を取ることができません。

暴力団と関わりを持つだけでも、欠格要件に当てはまるかもしれないのか~。

非対面取引の本人確認方法の追加

2018年(平成30年)10月24日から、非対面取引の本人確認方法に、次の5つが追加されました。

  • 相手方に、異なる身分証明書のコピー2点、または、身分証明書のコピー1点と公共料金の領収書などのコピーを送ってもらい、そこに記載された住所に、簡易書留などを転送しない取り扱いで送って、その到達を確かめる。
  • 古物商が提供したソフトウェアで、相手方に身分証明書の画像を送信してもらい、そこに記載された住所に、簡易書留などを転送しない取り扱いで送って、その到達を確かめる。
  • 相手方に運転免許証などのICチップ情報を送信してもらい、そこに記録された住所に、簡易書留などを転送しない取り扱いで送って、その到達を確かめる。
  • 古物商が提供したソフトウェアで、相手方に顔写真と、写真つきの本人確認書類の画像を送信してもらう。
  • 古物商が提供したソフトウェアで、相手方に顔写真と、写真つき身分証明書のICチップ情報(写真を含むもの)を送信してもらう。

非対面取引とは、インターネットや電話など、相手と顔を合わせずに行う取引のことじゃな。

古物商は、お客様から古物を買い取るときに、相手方の氏名、住所、年齢、職業を確認することが義務づけられています。

そして、確認は法律で定められた方法で行わないといけません。

非対面取引では、相手方が、本人情報を偽る「なりすまし」をするおそれがあります。

そのため、非対面取引の本人確認方法は、対面での取引の本人確認方法よりも、正確性の高い方法が定められています。

改正前は、10通りの確認方法が定められていました。

インターネットで取引する古物商が増えたので、さらに5通りの確認方法を追加して、改正後は、非対面取引の本人確認方法が15通りになりました。

改正前からある非対面取引の本人確認方法について、詳しく知りたい方は、【2018年 古物営業法改正】追加された本人確認方法をわかりやすく説明をご覧ください。

古物台帳に記載する情報の追加(自動車)

2018年(平成30年)10月24日から、自動車を取引したときは、古物台帳の特徴欄に次の情報を書くことになりました。

  • 自動車登録番号または車両番号
  • 車名
  • 車台番号
  • 所有者の氏名または名称

古物商が申請している品目で一番多いのは「自動車」です。

古物台帳に記載する機会が多いということから、新しいルールが設けられました。

自動車は盗難も多いからのぉ。扱う古物商は注意しないといかん。

車両番号とか、車台番号とか、よく分からないんだけど?

自動車登録番号または車両番号

自動車登録番号と車両番号は、どちらもナンバープレートに書いてある番号のことです。

実は、ナンバーは2種類あって、普通自動車などのナンバーは自動車登録番号、軽自動車などのナンバーは車両番号と呼ぶのが、正式な呼び方です。

呼び方が違うだけなので、単純に、古物台帳にはナンバーを書くと理解しておけばいいでしょう。

車名

車検証や車庫証明の車名欄には、「トヨタ」、「日産」といったメーカー名が書かれています。

えっ!?車名って、プリウスとか、ノートとかじゃないの?

一般的に車名と言えば、「プリウス」、「ノート」といった自動車のモデルのことを指すでしょう。

古物台帳への車名の記載は、自動車のモデル名で構いません。

分かりやすくするために、「トヨタ プリウス」、「日産 ノート」など、メーカー名とあわせて書いても構いません。

車台番号

車台番号とは、自動車に個別で割り当てられた番号のことです。

ナンバープレートは、自動車の持ち主が変われば番号が変わりますが、車台番号は変わることはありません。

また、同じ車台番号が別の自動車に割り当てられることは絶対にないので、自動車を識別するのに役立ちます。

車台番号は車体に刻印されてるんじゃよ。

車台番号は、エンジンルームや、運転席のシートの下など、自動車のパーツに直接刻印されています。

刻印のある場所は車種によって異なります。

所有者の氏名または名称

自動車を買い取ったときは、自動車の所有者の氏名や名称も特徴欄に書きます。

そもそも古物台帳には、買取相手の氏名を書く欄がありますが、それとは別に特徴欄にも、自動車の所有者の氏名や名称を書かないといけません。

主たる営業所等届出(現在は廃止)

2018年(平成30年)10月24日から、すべての古物商は、主たる営業所等届出という届け出をしないといけませんでした。

2020年の5月頃、主たる営業所等届出は廃止されて、現在、届け出は行われていません

新しい届け出ができたのに、もうなくなったの?

主たる営業所等届出は、2020年4月1日にスタートした「許可単位の見直し」の準備のために行われていた届け出です。

なので、許可単位の見直しがスタートした現在は、届け出を行う必要はなくなり、廃止されました。

届け出がなくなったんなら、解説はもういいんじゃない?

知らずに古物商許可が失効している人がいるかもしれんから、解説しておこう。

届け出なかった古物商は許可が失効している

主たる営業所等届出が行われていた頃、2020年3月31日までに届け出なかった古物商は、現在、古物商許可が失効しています。

2020年3月31日までに古物商許可を申請して、2020年4月1日以降に許可を受けた古物商に関しては、許可を受けたときに届け出ることになっていました。

失効!届け出を忘れてた方が悪いけど、なんか可哀想だね…

当時、古物商のもとには警察からのお知らせが届いていたはずじゃ。文句は言えまい。

そもそも、主たる営業所等届出ってどんな内容なの?

メインの営業所がどこかを届け出る手続き

先述したように、主たる営業所等届出は、2020年4月1日にスタートした「許可単位の見直し」の準備のための届け出です。

許可単位の見直しとは、都道府県単位の許可制度だった古物商許可を、全国共通の許可にするための改正です。

改正前は、例えば、東京都と大阪府に営業所を置きたいとき、「東京都の古物商許可」と「大阪府の古物商許可」を、別々に取得する必要がありました。

改正後は、1つの古物商許可を取得するだけで、全国どこにでも営業所を置けるようになりました。

便利になったね~。

また、各営業所の登録情報に変更があったとき、すべての営業所の変更手続きを、メインの営業所の所在地を管轄する警察署で、すべて行えるようになりました。

例えば、東京都にメインの営業所を置いている古物商が、大阪府にある2号店を移転することになったとしましょう。

そのような場合、2号店の所在地を管轄する大阪の警察署まで手続きに行く必要はなく、メインの営業所の所在地を管轄する東京都の警察署で、手続きできます。

ということで、古物商には「メインの営業所」を決めてもらうことになったんじゃ。

主たる営業所等届出の「主たる営業所」とは、メインの営業所のことです。

主たる営業所が定まっていないと、許可単位の見直しがスタートしたときに、どこの警察署で登録情報を管理してもらうのか分からなくなってしまいます。

そのため、許可単位の見直しがスタートする前に、すべての古物商に主たる営業所を決めてもらって、どこに決めたかを届け出てもらうようにしました。

その届け出が、主たる営業所等届出です。

なるほどね~。でも、営業所が1つしかない古物商は、届け出る必要はないんじゃ?

営業所が1つしかない古物商でも、今後、営業所が増える可能性はゼロではないでしょう。

そのため、営業所が1つしかない古物商でも例外なく、主たる営業所等届出を出すことになっていました。

ちなみに、現在は、許可申請のときに主たる営業所を決めるようになっておる。

申請書の様式も変わった

許可単位の見直しがスタートした2020年4月1日からは、古物商許可の申請書の様式もあらためられました。

現在の申請書は、営業所の情報を書く欄に、「主たる営業所」、「その他の営業所」と見出しがついています。

なので、これから古物商許可を申請する人は、申請手続きと一緒に、主たる営業所がどこかを届け出るようになっています。

2019年12月14日改正:欠格要件の変更(成年被後見人・被保佐人の要件)

2019年(令和元年)12月14日から、欠格要件にあった「成年被後見人もしくは被保佐人」という要件が削除されて、代わりに次の要件が追加されました。

心身の故障により古物商または古物市場主の業務を適正に実施することができない者として国家公安委員会規則で定めるもの

改正前は、成年被後見人、被保佐人は、例外なく古物商許可を取ることができませんでした。

この改正によって、成年被後見人、被保佐人にも、古物商許可を取れる可能性が出てきました。

成年被後見人、被保佐人とは何か分かるかのぉ?

成年被後見人、被保佐人とは?

認知症や知的障害などで、物事を判断する能力が不十分だと、契約ごとなどを自分で行うのが難しいです。

そのような人をサポートするために、親などが本人の代わりに契約ごとなどを行える制度があって、成年後見制度といいます。

その成年後見制度を受けている人のことを、成年被後見人、被保佐人といいます。

呼び方が2つあるのは、判断能力の度合いによってサポートする範囲が定められているからです。

改正前、成年被後見人、被保佐人は、古物商許可を取ることができませんでした。

ちなみに、もうひとつ被補助人というものもありますが、こちらは改正前から古物商許可を取ることができました。

成年後見制度を受けているだけで、許可が取れないのは不公平だという声が上がったんじゃな。

成年被後見人、被保佐人でも古物商許可を取れる可能性が出てきた

改正前、成年被後見人、被保佐人は、古物商許可に限らずいろいろな許認可を取ることができませんでした。

また、教師や税理士など、特定の職業に就くこともできませんでした。

このようなルールは、人権を侵害しているという意見が多くありました。

そこで、「成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律」という新しい法律がつくられました。

この法律によって、これまで成年被後見人、被保佐人を一律で排除していた許認可や職業がすべて見直されました。

現在は、多くの許認可や職業で、成年被後見人、被保佐人を一律で排除するルールがなくなっています。

古物商許可も、「成年被後見人または被保佐人」の欠格要件が削除されて、成年被後見人、被保佐人でも古物商許可を取れる可能性が出てきました。

へぇ~!そうだったんだ~。

これからは、個別に審査することになったんじゃ。

成年被後見人、被保佐人ではない人でも古物商許可を取れない可能性がある

現在、成年被後見人、被保佐人が古物商許可を申請したら、判断能力を個別に審査します。

古物商の業務を適正に行う能力があると判断されれば、成年被後見人、被保佐人でも古物商許可を取ることができます。

おぉ~。成年後見制度を受けてる人にもチャンスが与えられたんだね!

審査の制度ができたことで、成年被後見人、被保佐人でも古物商許可を取れるチャンスが生まれました。

しかし、審査の制度ができたことで、成年被後見人、被保佐人ではない人が、古物商許可を取れない可能性も出てきました。

えっ!?なんで?

欠格要件から「成年被後見人または被保佐人」の要件が削除されたと同時に、次の要件が新たに追加されたからです。

心身の故障により古物商または古物市場主の業務を適正に実施することができない者として国家公安委員会規則で定めるもの

古物商許可の申請のときに個別に審査を受けるのは、成年被後見人、被保佐人だけではありません。

誰が申請する場合でも、個別に審査されます。

追加された欠格要件にある「心身の故障」は、成年後見制度を受けていない人にでも起こりうることです。

成年被後見人、被保佐人ではない人でも、心身の故障があると判断されれば、古物商許可を取れない可能性があるのです。

そうなんだ!ん~それにしても、「心身の故障」って随分あいまいだね。

審査基準は明かされていない

「心身の故障」を判断する基準や、審査の具体的な方法などは、明らかにされていません。

法改正によって、成年被後見人、被保佐人でも古物商許可を取れるチャンスが生まれました。

ですが、結局のところ「成年被後見人、被保佐人=心身の故障がある」と判断されて、これまで通り古物商許可を取れない可能性が高いと思われます。

ハッキリしないなっ!

これから法律がどのように運用されていくか見守っていこう。

2020年4月1日改正:許可単位の見直し

2020年(令和2年)4月1日から、古物商許可の許可単位が見直されて、全国共通の許可となりました。

これまでは、制度自体は全国共通だったが、都道府県単位の許可だったんじゃ。

改正前、古物商許可は都道府県単位の許可でした。

例えば、東京都と神奈川県に営業所を置きたければ、「東京都の古物商許可」と「神奈川県の古物商許可」、2種類の許可を取る必要がありました。

それは面倒だね。

改正後は、全国各地にいくつ営業所を置こうが、1つの古物商許可で事足りるようになりました。

それによって、古物商が全国展開するときの手間とコストが減って、便利になりました。

変更手続きも楽になったぞ。

1つの警察署でまとめて手続きできるようになった

古物商は、引っ越したときや、品目を追加したいときなど、警察に登録されている情報に変更があったら、変更の手続きをしないといけません。

改正前、営業所の移転や新設など、営業所に関する変更の手続きをするときは、遠方まで足を運ぶ場合もあって大変でした。

例えば、営業所Aの近くに住んでいる古物商が、自宅から100km離れたところにある営業所Bの移転手続きをするとしましょう。

そのようなとき、営業所Bの所在地を管轄する警察署で手続きすることになっていたので、手続きのためだけに100km程度先まで出向く必要がありました。

それは大変だ~。

改正後は、複数の営業所を持っている古物商は、どの営業所の手続きでも、主たる営業所の所在地を管轄する警察署でできるようになりました。

主たる営業所とは、メインの営業所のことで、自分で決めた営業所を、主たる営業所に指定することができます。

自宅に近い営業所を、主たる営業所に指定しておけば、遠くの営業所で何か変更があっても、その営業所の変更手続きを自宅近くの警察署で行うことができます。

おぉ~!便利になったね~。

営業所が1つしかない場合は、その営業所が、主たる営業所ということになります。

営業所が1つしかない古物商が、今後、他県に2店舗目をオープンすることになっても、今ある営業所の所在地を管轄する警察署で、新店舗オープンのための手続きができます。

便利になったんじゃが、手続きはちょっと複雑になってしまったんじゃよ。

営業所に関する変更は手続きが複雑になった

主たる営業所の所在地を管轄する警察署で、すべての変更手続きができるようになりましたが、営業所に関する変更手続きは、手続き方法が複雑になってしまいました。

営業所に関する変更には、このようなものがあります。

  • 営業所を新設する
  • 営業所を移転する
  • 営業所を廃止する
  • 営業所の名称を変更する
  • その他の営業所を主たる営業所に変更する

こういった営業所に関する変更手続きは、改正前は1回の手続きで済みましたが、改正後は手続きが2段階になりました。

えっ!?そうなの!

改正後の、営業所に関する変更手続きは、事前の手続きと、事後の手続きがあります。

まず、営業所を新設したり、移転したりする前に、「変更届出書」という書類を届け出ます。

そして、営業所の新設や、移転が済んだら、「変更届出・書換申請書」という書類を届け出るという手順になりました。

なにそれ~。面倒くさいじゃん。

2段階の手続きになったことを、まだ知らない古物商も多いでしょう。

また、届け出る書類の名称も紛らわしいので、分かりにくい手続きとなってしまいました。

ややこしい手続きは行政書士に任せるとよい。

難しい手続きは行政書士に頼むといい

営業所に関する変更などの難しい手続きは、行政書士に頼むと簡単にできます。

古物商許可専門の行政書士なら、古物商に関する手続きのことは何でも熟知しています。

それに、書類を用意したり、警察署に提出することも代わりにやってくれるので楽チンです。

行政書士はプロなので、ミスをすることもありません。

行政書士に丸投げすればいいので、手続きしてもらう間、日頃の業務に支障も出ません。

安心して手続きを済ませることができます。

これは心強い!困ったときは行政書士だね!

【古物営業法】これまでの改正まとめ まとめ

2018年から2020年にかけて、古物営業法にたくさんの改正がありました。

2018年(平成30年)10月24日改正

  • 仮設店舗の営業制限の見直し
  • 簡易取り消し制度の新設
  • 欠格要件の追加
  • 非対面取引の本人確認方法の追加
  • 古物台帳に記載する情報の追加(自動車)
  • 主たる営業所等届出(現在は廃止)

2019年(令和元年)12月14日改正

  • 欠格要件の変更(成年被後見人・被保佐人の要件)

2020年(令和2年)4月1日改正

  • 許可単位の見直し

古物商に関するあらゆる手続きは、行政書士に頼めば簡単にできます。

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